大企業や大コンサルに学んでどうしたいの?

かなり昔に読んだビジネス書に、「良い会社の条件」を列挙した本があったと記憶しています。その条文はほとんど忘れてしまいましたが、確か『社員を人間として尊重する』というのがあったはずです。

 

私がけっこう一所懸命読んだ本ですから、30年近く前のものではないかと思います。何しろ昨今は、そういう類のビジネス書はほとんど読まないことに決めていますから。

 

なぜかというと、真っ赤なウソが多いからです。かの本も、その当時「良い会社」と呼ばれていた会社が信条としていることとかが、まとめられていたはずです。

 

しかしながら、それから30年近く経って、どれだけの会社が上記に上げた1項目だけでもできているでしょうか。業績が悪くなると平気で首切りをする、リストラという便利な言葉もできました。

 

月に100時間を超すような残業を強いて、ついには自殺という結末を招いた企業は少なくない。それも我が国どころか、世界にも名だたる会社だ。

 

そこで何だか「働き方改革」なるキャッチフレーズを盛んに唱え始めたが、『社員を人間として尊重する』という根本理念が語られないところに、このキャッチの嘘っぽさがある。

 

その上に、企業ごとにその実情に合わせて工夫してほしい、などと玉虫色のことを唱える。昔から、企業がそういうことに応えてきた試しはほとんどないのに。

 

月間80時間の上限残業でも相当なものだと思うのが、私の感覚なのだが、その制限事項ですらちゃんと抜け道を作っておき、「企業ごとの実情に合わせて」どうにでもなるようだ。

 

そのあげくに、世界に冠たる企業の不正が次々に明るみにされる。相変わらず、その企業のトップは「しょうがなく」頭を下げ続ける。そして弁解にもならない言い訳や後出しの対応策を述べる。Photo

 

私自身も大学を卒業した頃(もう40年以上前だが)には、そういう上場企業・トップ企業に入ることを目指していて、幸いなことにその業界ではトップを争う会社に就職した。

 

幸か不幸か、体を壊してしまったために早めに退職し、次には中堅クラスの地方企業にお世話になることになった。そのおかげで、人材教育の一端を担う仕事をやったり、販売会社出向というチャンスを与えられた。

 

そのことが、10年前に独立した現在の仕事につながっている。そして「良い会社」とはなんぞやということも、より現場に密着する中で答を与えられているし、それらをベースに企業指導の仕事をしているわけだ。

 

いかに、一流と称される企業が大したことがない会社なのかもそれなりに分かった。反面教師としてその事実を活用できる。

 

だから、そんな「一流会社」の経営者の書いた本、それらを持ち上げる大手コンサル会社の社員教育などは、あまり信用していない。とはいえ、そういう本が売れ、コンサル会社は隆盛だ。

 

それを羨ましくはちっとも思わない。そんな本の内容に感心し、コンサルに自社の将来を任せる経営者に、警告を発したいだけだ。

 

先日久しぶりにJALグループの飛行機に乗った。JALが倒産し、株券が紙切れになった(私の株券もそうだった)時から、乗ることを避けてきたのだ。ささやかなる抵抗で、その分ANAや他社を応援した。

 

それが再び「日本の翼」としてよみがえっただと。ちゃんちゃらおかしくて、JALにも、稲盛教の教祖様にもあきれているばかりの、天邪鬼が世間の片隅にいることだけを記しておくことにしよう。

PDCAではなくDSPAが道を切り拓く

PDCAを回す、これを教えていただいたのは40年以上も前だったでしょうか。以来ずっとこれが正しいと思ってやってきました。周りの人にも伝えました。

 

間違いだなどと、そんなおこがましいことは言いません、ただ、いろんな会社をサポートするようになり、また自社での経営体験から、もっと良いサイクルがあることに気づいたのです。

 

そのきっかけになったのは、やはり自社での体験だったでしょう。年度計画(利益計画&資金計画)を立て、そこに行動計画を組み込んでいき、「それいけ!」で実行する。Pdca

 

中間チェックを行って問題点を洗い出し、後半の行動につなげていく。典型的なPDCAを毎年実行していく中で、ふと疑問を感じたりしていました。

 

脳力開発を学んだおかげで、疑問を感じたらすぐにやって見るべしという習慣がついていましたので、PDCAの順番を変えたらどうかとまず考え、実行しました。

 

それを補完してくれたのはマンダラ、戦略マンダラの「苦集滅道」でした。あるいはMGから学んだ「まずやる、あとで直す(やりながら直す)でした。

 

そう、PDCAに足りないものがそこにあったのです。

 

PDCAの問題点は計画を立てる最初の段階と、中間のチェックというところにあることを感じました。これはある会の「経営指針づくり」が反面教師になりました。

 

そこでは計画作りにエネルギーが大量に注ぎ込まれ、まことに立派な経営計画(経営指針)を作りますが、その素晴らしき計画を社員にいかに落とし込むかにさらなるエネルギーを要してしまうのです。

 

そういう会社の事例をメンターとして見てしまうと、自社もそうなってはいないかと振り返ざるを得ません。確かに計画は重要で、計画を完璧に作ることで実行段階がスムースにいくことは間違いありません。

 

だが、その計画はどこから出発しますか。やはり「D(行動)」なのです。つまりこれまでやってきたことが起点になるわけで、その振り返り、つまり「現実を見つめ直すこと」が出発点になります。

 

しかもそれは「C(チェック)」ではなく、「SSee・見つめる)」ことだと気づきました。それは戦略マンダラに当てはめてみるとピタッときたのです。

 

まず現実をしっかり見つめる、そうなっている要因を整理し、要因を内因(原因・真因)と外因(環境条件)に分ける。内因をさらに深掘りして、重要ポイントを抽出する。

 

その要因分析から戦略を立てていくことは容易です。戦略ができれば、戦術(手段・方法)は自ずと組み立てられていく。

 

そう、PDCAの問題点は、計画段階で戦術の組み立てにエネルギーを費やしてしまうこと、ともすればまず戦術(というより対策)から入ってしまって、戦略部分が重要であるのにぼやけてしまう。

 

そこで、当社ではPDCAからDSPAにシフトしたのです。まずやる、やりながら直すの実践です。

 

あなたの会社も、切り口を少し変えてみませんか?

目標管理制度の陥穽に気をつけよう

最近ある方のコラムを読んで驚いた、私の意図するところと軌を一にしていたのだった。もっとも、向こうは若いが斯界でも一流の先生で、私は年を食っているけれども、しがない市井の徒に過ぎない。

 

ただ意を強くしたのは確かで、長い間主張してきたことを補強していただいた気がした。これまではなかなか耳を傾けてくれなかった経営者も、参考資料としてそのコラムを提示すれば少しは時間をくれるだろう。

 

それは、目標管理制度はダメだ、日本の企業には合わないということだ。むしろ弊害が多く、企業の進歩発展を阻害するという内容だ。

 

そこに私はもう一つ、PDCAのサイクルを回すこともダメだと付け加えたい。PDCAは目標管理制度とも、密接な関連がある、あるいは一体として捉えている会社も少なくない。

 

かつて私がまだ30代にさしかかった頃、会社に「目標管理制度」が導入された。それまではQCとかTQCを全社で取り組んでいたので、新鮮な感じがしたものだった。

 

アメリカで生まれたこの制度、生みの親はドラッカーだと聞いたこともあるが、不勉強であまりよくは知らない。英語ではManagement by Objectivesというのだそうだ。要は組織内での管理手法。(写真は目標管理シートの例)Photo

 

管理手法なので、そこに人間中心とか人間を活かすという発想は根本にない。結果としてそうなる(ことを期待する)といった程度だと気付いたのは、脳力開発やMGに触れたからだろう。

 

それでも導入当初、研修を受けた時には「これは良いかもしれない」と感じたものだった。TQCのように部分最適をめざすものではないと、勘違いしていたらしい。また、係長に昇進するところでもあった。

 

新米中間管理者として、この手法ならうまくマネジメントできると思ったのだろうか。ただ、最初の頃は一所懸命やったのは間違いない。もっとも部下は女性が一人だけ、あとは対象外のスタッフだったが。

 

だから、むしろ私自身がこの制度でがんじがらめに「管理される」立場だったといえる。しかし、私の部門である企画(宣伝販促・マーケティング)開発部門は、こういう制度にはあまりなじまない。

 

第一数字の目標がない、あるとしたらせいぜい予算管理くらいだ。勢い、目標の内容が抽象的になってしまうし、具体化しようとすればするほど訳の分からないものになる。しかも評価しようもない。

 

部長も課長も制度の中身をどこまで理解されていたのか、正直なところ一からともに学びながらであったので、余計に混乱していた。よって目標を作るには作ったが、日々の運用は手探り、というかほとんど忘れていた。

 

中間チェックとやらが通知されてきて、そういえば「あったなあ」。これではうまくいくはずがない。部長から何か言われるかと思ったが、特にサジェスチョンはない。

 

ところがこの制度、それからずっとつづいた(今はどうなのかは知らない)。38歳で販社に出向した後も、私には記入用紙が届いていたので、間違いなくつづいていた。ただし、記入もせず提出もせず、それに対するアクションもなかった。

 

そんなわけで、目標管理制度は「数値目標が明確な会社・部門」以外には適さないと、私はずっと確認してきたわけだ。それが、冒頭のコラム子のおかげで裏付けられたと感じたわけだ。

 

もちろん、これからもクライアント会社等に進めていくつもりはない(今までもそうだが)。もしやっているところや、やろうとしている会社があったら止めようと思っている。

 

PDCFもダメだ、ということについてはまた改めて書くことにしよう。

あなたの売上アップ戦術は間違っていませんか

牛丼最大手のすき家が、2年ぶりの値上げに踏み切るそうです。V(原材料)の高騰、人材確保の困難さや人件費上昇などがその要因。おそらく他社も近い内に追随してくるのでしょう。

 

セミナー(MG)や戦略会計の講演では、よく「牛丼戦争」を事例に取り上げました。これはいわゆる値下げ合戦の無理・無茶を取り上げたものでしたが、世の中の動きは似たもの同士という感じが続いています。

 

今回の値上げも外部要因に致し方なくということらしく、戦略的な動きとは言えませんね。そういうところは相変わらずなので、またしばらくすると季節的な『値下げ合戦』が行われるのかも。

 

MGでは戦略会計(戦略MQ会計)を学びますが、その基本となるSTRAC-Ⅰを身につけるだけでも、戦略的な価格戦術が分かります。

 

とくにMQ=売上総利益・粗利益=は、<M×Qですので、Mを上げるのかQを上げるのかを決めていかねばなりません。MQを上げる組み合わせは5通りあるのです。

 

さらにP=売価=とV=原価=でいえば、M=1品辺りの粗利益=はP-V=Mですから、これもMアップのできる組み合わせは5通りあることになります。

 

そこで、PVQ3つの要素で考えるだけで、5×525通りのMQアップ戦術が考えられます。あなたの会社では、何通り考えていますか?

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売上高から原価総額(変動費)を引くと粗利益、そういう考え方では売上高を上げるか、変動費を下げるかくらいの戦術しか考えられません。

 

しかも、とにかく「売上アップ!」と声高に叫ぶだけの会社が多いようです。これでは、現場の人たちは具体的に何をやったらいいのか、新しい動きをしろといっても右往左往するだけです。

 

とにかくがむしゃらに働いて、とにもかくにも売上を上げればいいのだろうと、時には値下げしたりおまけをつけたりして賢明に売上アップにがんばります。

 

結果として売上は確かに上がりました。でも利益が伴いませんでした、というようなことは少なくないでしょう。あなたの会社ではいかがですか?

 

また、牛丼屋さんのように現金商売のところはいいですが、普通の会社ではいくら売上を上げてもそれは「売掛金」(売上債権)となるだけで、少し遅れて集金をして初めてキャッシュが手に入ります。

 

そこで売上を上げるために押し込み販売をしてみたり、極端な例では月末までに架空販売、売上伝票だけを切るといったことをやって、今月は売上が上がったと喜んでいます。

 

それはどういう結果を招くでしょう。帳簿上では在庫が減りますから、売れ筋商品を切らしてはいけないと仕入を増やします。どうなりますか?そう、キャッシュフローが徐々に、時には一気に悪化していきます。

 

慌てて集金を増やせと号令をかけますが、元々押し込み販売をやったものは返品になって跳ね返ってくるだけ、あるいはそのまま放置しておいて、見かけの利益が増えても経営は悪化する。

 

そんな事態にならないためにどうすればいいのか、正しい経営のあり方を体で覚え込んでいくことが大切です。ゲームを通して疑似体験できるMGの素晴らしさが、そこにあるのです。

 

まずはやってみませんか。MGを、そして戦略MQ会計を。

「人のせいにしない」は自責とは少し違う

脳力開発の重要指針の第一は「自分で主体的にやる姿勢をつくろう」ですが、その対比として「人頼りの姿勢をやめよう」と言っています。

 

短絡的に考える方は、前者を自責で考えることであり、後者は他責であるとされます。全く間違いだとは言いませんが、そのように単純に決めつけられるようなものではあありません。

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企業経営や営業活動などにおいても、カンタンに決めつけてしまっては、経営者自身を、あるいは社員さんを(とくに)精神的に追い込むことになりかねません。

 

確かにうまくいかなかったこと、失敗してしまったことの要因を自社や、自身の行動に求めることは必要です。最初から他人のせいにしてしまっては、せっかくの失敗が無駄になってしまいます。

 

その時に大事なことは、原因と条件をしっかり区別することです。つまり原因とは真因であり、主としてというより必ず自分の中にあるものですから内因とも言います。

 

これをしっかり明らかにすることで、実は次の段階に進める、時には解決や成果につながる原動力にもなっていきます。だから、自社や自分に問いかけていけといわれるのにも、ちゃんと理由があるわけです。

 

一方、条件あるいは取り巻いている環境は外因と言われています。副因とも呼んで、主因とは区別して捉える必要があるのです。もちろん、無視してはいけません。

 

行動するためには、条件や環境を正確に捉えておかねばならないからです。それらによって、行動の内容を変えていかなければならないこともあるからです。

 

しかし、うまくいかなかった要因をそういう外因に求めてはならないというわけです。

 

なぜなら、条件とか環境とかは自らの力ではどうにもならないことだからです。そこに要因を求めてしまっては、手が打てないのですから。

 

一方内因の方は自分の中、あるいは自社の中にあることですから、手を打ったりメスを入れていくことができるというわけなのです。

 

そこで、原因を追求するときにはドンドン自分に問いかけていきます、なぜそうなったのか、なぜ、なぜ。どの行動に問題があったのか、あくまで自分に問いかけろと。

 

そこで自責となるわけですが、上記の問いかけには「自分を責める」という要素は含まれていません。むしろ、自分を責めすぎることで後ろ向きになってしまっては、元も子もないですから。

 

常に前向きな意識でいるためには、余り自分を責め過ぎてはかえってマイナスになってしまいます。人間は本質的に弱さも持っていますから、時には少し甘くなっても良いのです。

 

やりすぎてはいけませんが、他人のせいにすることもある意味では必要かとさえ思うのです。ただ、すぐに気持ちを切り替えて、やはり自分の(自社の)中にこそ真因があると思い直せば良いのです。

 

ですからトップやリーダーは、一気に責めるのではなく上手にガス抜きをさせながら、慌てずに本質に迫っていくように仕向けることを実行してほしいのです。

 

ですから、時には他責も許される、それが脳力開発(人間というもの)の本質だとも言えるのです。

絶好のタイミングでMGと出会った

初めて自社の決算書を見たのは30歳くらいの時でした。私の会社では係長に昇格すると、正式には社員持ち株会の名義ではありますが、自社の株式を持つことを勧められます。

 

ホンの僅かの持ち分ではあれ、一人の株主として決算書(財務諸表)が渡され、株主総会への出席も認められます。事前に申し出れば、経営陣に質問することも可能です。

 

社員に「マイカンパニー」意識を持たせようということですが、非上場会社の株式でしかも社員持ち株会所有ですので、厳しい社内規程があって色々な制限はついていました。

 

それでも決算書を受け取ると、自社がどのくらいの利益を計上しているのかは気になります。もちろん規定の配当も、持ち株会を通じてもらうことができます。

 

ところが決算書をもらっても、正直言って何もかもがちんぷんかんぷんでした。営業報告書については文字を追って読み進み、社会情勢や業界動向、自社がその中でどういう位置づけか、前期は儲かったのかどうかくらいは分かりました。

 

ところが次からがいけません。期末貸借対照表、期間損益計算書、製造原価報告書、経費明細書、附表その他もろもろ。数字が並び出すともう訳が分からなくなります。

 

辛うじて、損益計算書(PL)の売上高とかは分かりますが、利益と名のつくものがいくつも(5つですね)ありますし、どれが「本当の」利益なのかさっぱり。

 

利益という名の項目にマイナスを表す▲が付いていないので、当社は儲かっているんだと思うくらいが精一杯のところでした。

 

貸借対照表(BS)は、並んでいる科目の意味がよく分かりません。冗談話ではなく、別途積立金というのはどの銀行に積み立てているのだろうかと真剣に考え、経理部長に尋ねて恥をかきました。Photo_2

 

そんな程度の知識しか持ち合わせていませんでしたので、これはいかんと思い立ち、会計の本を買ってきて読み始めました。ところが2030ページも読めば、もういけません。(写真は会計の本の例として掲載させていただきました、他意はありません)

 

借方とか貸方とかいう文字の出現で、早くもそこで行き詰まりです。現金の借方はプラスの意味で、貸方はマイナスなのですなどと書いてある。借りるのがプラスで貸すのがマイナス、どういうこと?

 

その程度でしたのですぐに挫折、また今度はもっと分かりやすい(らしい)本を買ってきますが、やはり同じようなところでつまづきます。結局、似たような表題の本が何冊も本棚に並んだだけでした。

 

そんな時に、社命で仕事が変化します。配置転換の辞令が出て、それまでの企画開発部門から社長や常務会に資料を提供するという、経営管理部門にしかも室長としてやれという。

 

経営の数字が分からないなどと言ってはおれません。しかし、本を買ってきて読んでみても同じ繰り返しになることは、目に見えていました。

 

そんな時です、まさにグッドタイミングでMGMQ戦略ゲーム)に出会ったのです。35歳の時、課長職に昇格して経営の数字と向かい合うことが必然となったその時に、出会うことになったのでした。

 

遅すぎもせず、さりとて早すぎもせず、一番いいタイミングで人は出会うのです。

 

あなたも、絶好の出会いを体験してみませんか。

問題解決の「問題」ってなぁんだ!?

私の本業は経営コンサルタントである。分野は余り問わない、製造業から流通・サービス業まで業種も業態も気にしないことにしている。

 

極めて怠け者なので、面倒なコンサルティングはこちらからお断りすることが多い。アドバイスを求められたら答えるが、こちらからどうのこうのと教えることは余りやらない。

 

現場が好きなので、クライアントの会社には定期的に訪問するようにしている。そうなると交通費の負担もお願いしなければならないので、遠方の会社との契約はその旨の了解をいただいたところだけ。

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その代わり、昨今はメールなど便利なツールがいくつもある。情報やデータ、あるいは写真や動画も送っていただけるので、そのやりとりでサポートすることも多くなった。

 

クライアント会社の中には社内ネットにもメンバー登録し、日々の日報も拝見できるところもある。頻繁には書き込まないが、時々アドバイスや問題点の指摘をすることもある。

 

こちらからの資料やレポートなども、主としてメール送信にしている。これだとたくさんの資料も、時間と費用を余りかけずに送ることができる。もっとも、受け取った側はプリントアウトなどの手数はかかるだろうけど。

 

新規に「メール会員」制度も作ってみたが、今のところ反応はパラパラだ。月額料金がちょっと安すぎたかな、などと反省したりしている(笑)。

 

さて、時々やって来るクライアントからの相談事だが、それらを分類してみると解決すべき「問題」と位置づけられるものは少ない。私の感覚では、全体の一割にも満たない。

 

ではどういう分類が多いかというと、それは圧倒的に「困っていること」あるいは「悩み事」の相談だ。

 

ちょっと書いてみるとこういうことだ。
 ・部下がなかなか言うことを聞かない
 ・若手の社員と管理職クラスとのギャップが大きい
 ・営業マンの営業トークが低レベルだ
 ・部長クラスの管理能力が低くて困っている  などなど。

 

いずれも、どうみても困りごとや悩み事だということがお分かりいただけるでしょう。いや、そうじゃない、こういうことに応えていくのがコンサルタントでしょうと言われると、その通りですねとなる。

 

そこで、例えば上記のような「繰り言」が電話やメールでやってくると、さらにその奥を尋ねることになる。メールなどではもどかしいが、何度も何度も往復メールになることも少なくない。

 

それを繰り返していると、現象が起こっている、あるいは当事者がそういう感覚になっている、より根本の要素が次第に浮き彫りになってくる。それこそが「問題」というヤツだ。

 

不思議なことに、そこまで掘り下げていくと「問題」解決が見えてくることが多い。こちらがどうのこうのという前に、相手の方がだんだんと気付いてくようだ。

 

そのタイミングで、一言だけサポートの言葉をかける。あるいは「そこですよ、ポイントは」と指摘する。あとは、極力自分で考えていただく。

 

私はと言えば、これまでサポートした事例のなかから実践例を紹介するくらいだ。そしてあとは、実際に現場を訪問したときにインタビューして確認する。

 

お分かりでしょうか、問題は「目指すべきところ」と現状とのギャップであって、現象そのものではないのだ。

いくら「成功」本を読んでみてもねぇ

世の中には、と言っても書店の話ですが、たくさんの『経営』本があふれています。

 

タイトルも様々ですね、それもつい読みたくなるようなタイトル、手を出したくなるような表紙デザイン。さすがにベテラン編集者は違うな、というようなラインナップです。

 

ところが不思議な話ですが、そういった「本を読んで成功に至った」という話は、もしかしたら私の耳が悪いのかも知れませんが、ほとんど聞きません。皆無とは言いませんが。

 

正直言いまして、私は滅多にそういった類の本を読みません。寄贈された本やせっかくいただいた本には目を通しますが、申し訳ありませんが最後まで読み通した本はありません。

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特に成功事例の本については、最初から見向きもしないのです。全く参考にならないとは言いません、またあくまで私の(仕事の)参考にならないだけで、あなたの参考にはあるかも知れません。

 

ですから、あなたがそういった「成功本」を読むことにしては、決して止めはしません。そしてもしその本のおかげでうまくいったことがあったら、ぜひ私に紹介していただけると嬉しいです。

 

何しろ私自身は読む気もないし、増してその成功例を自分でやってみることもないでしょうから、試してみた結果がどうなるかを知るすべがないものですから。

 

でももし成功したのであれば、他の方にもこういう成功例がありましたよ、と教えてあげることができますから。もちろん、あなたも成功するかどうかは保証しませんけどと、注釈を添えてですが。

 

別に並んでいる本にイチャモンをつける気などは、全くありません。

 

書かれる方は一所懸命、読む人の役に立ちたいと思われたのでしょうし、読まれる方も何かしらそこからヒントを得たいとされているのでしょう。

 

でも、私からいわせれば、書かれた方とあなたとは色々な面で違うんじゃないですか、もし成功例のそのままをやってもうまくいかないのでは?と。

 

脳力開発では「環境・条件」と言っていますが、それがピタッと合致していてもどうなるかが分からないのに、違いすぎる環境・条件の下ではどうなのでしょう。

 

あなたが、成功例の環境・条件に合わせていくか、それは現実的ではありません。では、あなたの置かれている環境・条件に、成功例の実行内容をアレンジしていけるのかどうか。

 

その辺りが、あなたが成功するかどうかの分岐点になるはずです。そして、それだけの知恵を巡らし行動をしていけば、たとえ同じような成功には至らなくても、きっとプラス効果をうんでいくことでしょう。

 

それはそれで無駄にはならない、そんな素直な気持ちでお読みいただければいいですね。

 

あ、このブログのつまらないコラムもまたそうですから。

CFMGに出てくるUZK(ウズク)って何だ!?

今日から2日間神都・伊勢市で、キャッシュフローMG(CFMG)を開催していただきます。主催は、MG仲間である税理士の河西誠二郎さんです。

 

今回もMG初受講の方がいらっしゃいます。MG体験期数のまだ浅い方もおられるようですので、とくに最初の『第1期』は丁寧に話を進めていきましょう。

 

幸い体験期数の多いベテランさんもたくさんいらっしゃいます。期数の多い人ほど、第一期の大切さをよくご存じですので、インストラクターとしてはありがたいです。

 

さて、この「小さなか会社のマネジメント」ブログでは、何度かキャッシュフローあるいはCFMGについて書いてきましたが、重複になるかも知れませんがポイントをお伝えしておきます。

 

通常の西研MG(MQ戦略ゲーム)では、すべてが現金取引です。経理的にいえば、発生主義即現金主義ということで、仕入も販売もすべて現金即時決済です。

 

実際の仕事、会社の業務では何もかも即時現金でやいとるする例は、かえって希少です。究極の現金商売は「バナナのたたき売り」だと、私はいつもセミナーの中で言っていますが、これはまた基本的に在庫を持たない商売です。

 

でも世間一般の会社では、仕入か販売のどちらか、あるいは両方ともに即時現金でないのが一般的です。いわゆる信用取引、つまり掛け買いや掛け売りが通常です。

 

この形をMGでも再現して、シミュレーション(疑似体験)するゲームがCFMGです。

 

材料仕入は一部例外を除き原則として掛け買い、ですから手元に現金がなくても材料を市場から買ってくることが可能です。しかし、いずれは(CFMGでは中間時と期末に)買掛の決済が必要です。

 

一方で販売(売上)も原則として掛け売りになりますから、いくら売り上げが上がっても現金は手元に入ってきません。売り上げから少し遅れて集金(売掛回収)をしなければ、現金が手元に入ってきません。

 

通常のMGであれば、常にその都度現金残高を意識しておればいいのですが、CFMGでは少し先のことを考えておかなければ、いざという時に現金不足状態に陥ります。

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これは実際の会社でも同じではないでしょうか。今月は売上が順調に上がっているから、期末の支払も楽だろうと思っていたら、いざ支払の時期になって「お金が足りない」と慌ててしまう。(イラストは横田真「上手な資金管理の仕組み」からの引用です)

 

今期は儲かったから、社員の皆さんにボーナスを奮発しようと思ったら、金庫(預金口座)の中に使えるお金がない。利益が出たから税金を納付するのに、銀行から借金をする羽目になる。

 

極端なことでは、売上も利益も伸びた(増収増益)のにもかかわらず、倒産の憂き目に遭う。これを黒字倒産と呼んでいますが、決して少ない例ではありません。

 

会計の世界では、「利益は意見、キャッシュは現実」と言います。資金繰りがつかずに事業停止に追い込まれ、社員やその家族が路頭に迷う。そんなことがないように、日常の資金管理をきちんと行わねばなりません。

 

ではどうして資金繰り(キャッシュフロー)が苦しくなるのか、実はとってもカンタンなことなんです。CFMGでは、そのことをゲームを通して学んでいきます。ポイントはUZK(ウズク)です。

 

ウズクってなんだ!? ぜひCFMGに参加して学んでみませんか。

改善提案制度とやらを問い直したい

自分が出向していた会社では結局やりませんでしたが、その前に仕事をしていた親会社には「改善提案制度」がありました。
 

日本の会社のどのくらいがこの制度を採用しているのか、定かには知りませんが、製造業には比較的採用が多いようにも感じます。
 

有名な改善制度はいくつかありますが、私の知っている中では岐阜県の未来工業さんの制度が、とっても印象的でした。
 

詳細についてはいろんなところで紹介されていますので、そちらをご覧いただくとして、これが成功事例だとすれば、世の中には失敗事例もまた多々あるわけです。
 

A社もそんな会社の一つです。実は、同じ産業団地の中にある会社が改善提案制度を導入して、効果が上がっていることを聞きつけ、もらった資料の通りにやってみようと思ったそうです。
 

早速月初めの朝礼で制度導入を発表、急いで提案シートや提案箱を用意し、提案促進のためのポスターも作ってスタートしました。「1人月に1つ以上の提案」というキャッチフレーズも貼り出しました。Photo
 

提案審査委員会も、各部署からの推薦者と部門長、そして担当常務と社長とで立ち上げ、提案審査に当たることになりました。
 

導入して最初の内は、そのキャッチフレーズの効果もあったのか、あるいはまた部門長が率先して部下に提案を促す部署もあって、まずまずの提案数になりました。
 

しかし、社長が期待したものとは、提案のレベルが極めて低いように感じました。金賞以下、銀賞、銅賞、その下に敢闘賞や努力賞なども作っていたのですが、それらに該当する提案はわずかでした。
 

1ヶ月後の審査結果発表では、何らかの賞に該当したものが5つくらい、それもすべて努力賞という結果でした。部門長会で「さらに良い提案を期待したい」とハッパをかけ、部課ごとに朝礼でも号令してもらいました。
 

ところが、月を経るごとに提案数が減っていくばかり、その内容も相変わらずパッとしません。半年もたった頃には、提案審査会も短い時間で終わるという有様になりました。
 

成功している会社とどこが違うのか、社長は考える気も起こらず、担当常務に丸投げしてしまいました。常務にしても社長の命令だからという気持ちが強く、停滞の原因を真剣に追及していこうとまでには至りませんでした。
 

相変わらず社長が部門長会でハッパをかけ、朝礼で全社員に呼びかけ、新しいポスターを作るくらい。金賞の上にダイヤモンド賞を作ってみましたが、努力賞を超える提案はまばらです。
 

そんな時に私が相談を受けたのです。
 

実情の把握から始めて見ましたが、1日で結論が出ました。それは今のままのやり方を続けるなら、やめた方がいいということでした。それを聞かれた担当常務は慌てましたね、「いや、それでは困ります」と。でも、困ると言われましてもねぇ。
 

さて、もしあなたがこの会社にアドバイスをするとしたら、どうされますか?
 

今回は結論なしの問題提起です。自社のケーススタディとしてお考えください。

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