無料ブログはココログ
2018年6月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

VAN研(ヴァンガード経営研究所)

フォト

価格競争の行く着くところは・・・

これもまたかなりの昔話です。

 

私が主催していた研修セミナーに、時々社長ご本人や奥様、社員さんが参加して下さる会社でした。ある商品群を扱う小さな卸問屋さんで、奥様と3人くらいの社員さんの小さな会社でした。

 

それでも社長さんが確か5代目というから、戦前から続いているその地方では割合名の知れた会社でした。会社は小規模卸団地の中にあり、小さいながらも効率よい社屋でした。

 

いつも綺麗に掃除が行き届き、玄関先には季節の花のポットが置かれていて来訪者の目を慰めていました。玄関を入ると社員さんがみな立って、「おはようございます(あるいはこんにちは)」と明るい声で出迎えます。

 

とくに社長室もなく、みんながワンフロアーで和気藹々に働く職場で、事務所の奥に商品倉庫があり、そこもいついってもキチンと整理整頓されていました。

 

注文があって商品を切らさないことや、納期遅れを起こさないことが自慢というか、その会社のプライドだともおっしゃっていました。金の品質を銀の価格で売ることが社是にもなっていました。

 

そんなある時、社長が暗い顔で「相談があるんです」と来られました。コンサルティング契約はしていませんでしたが、セミナーによく来て下さるご縁でお聞きすることにしました。

 

そうしたところ、「販売先の1社、それも売上トップの会社から、納入商品の一律値下げの要求があったんです」とのこと。何とその会社の売上は全体の6割にも達すること、それもこの10年余りで急激に伸びたそうです。

 

どうすれば良いかとの相談でしたが、頭からはねつければ取引をバッサリ斬られてしまう恐れもあります。何でもライバル社がそこに攻勢をかけていて、どうも主力商品についてかなり値下げした見積もりを出したらしいのです。

 

そこでもし今までの取引を続けるのであれば、その主力商品を含めて一律の値下げをするようにという、お願いというよりも一方的な押しつけという感じです。Photo

 

「もし要求を呑んでしまうと利益率が一気に下がり、今の会社を維持していくことができなくなります」と。さりとて、メーカーや仕入れ先に値下げをお願いしても無理だろうし、自分はやりたくないのだと。

 

ましてや利益が減少するからといって、ただでさえ少ない社員を辞めさせることなどできないし、給料を下げることも本意ではない。

 

おそらく、その取引先は今後も折にふれて値下げ要求を出してくることでしょう。売上の60%を依存するまでにしてしまった社長の責任ですが、それをとやかく言っても仕方がありません。

 

将来を見据えた今後の経営方針・営業政策を立て、奥様や社員さんともじっくり話し合い、まず自分や奥様の報酬を下げ、場合によっては社員さんにもお願いする。

 

その上で60%の販売シェアを、少なくとも30%くらいまで下げる努力を56年かけて行うこと、その具体策をいくつか提案しました。とにかく、社長として強い意志を持って事に当たりましょうと。

 

血のにじむ努力をされました。社長も奥様も、報酬半減どころか2年間くらいは13くらいにして、社員さんの給料は維持して賞与を少し我慢してもらったそうです。

 

社員さんの方から給与カットの申し出があった時は涙が出そうになったが、感謝しながら断ったそうです。そして多の既存得意先とのパイプを太くすることや、新規の顧客開拓づくりや直販への挑戦なども行いました。

 

それから相当の年月が経ちましたが、その会社は今も健在で息子さんも入社されて新しい社員さんたちとも、一緒に汗を流しておられるそうです。

 

ちなみに一律値下げを要求してきた会社、ならびに低い見積で攻勢をかけてきたライバル会社は、ともに現在は別のところに身売りしてしまったそうです。

心の教育、正しい人間教育がカギになる

新しい仕組み、システムを導入したのにうまくいかないんだよなぁ。時々耳にする社長の悩みだ。

 

ある企業がそのシステムを使って成功している話を聴き、実際に会社を訪問して使っている現場を見せていただき、これは良いということで早速自社に導入したのはいいのだが、うまく動いてくれない。

 

具体的な事例を集めると1冊の本がすぐにできるくらい、世の中にこういう話はとても多い。

 

現に私のクライアント会社でも、他社でうまく活用されているコミュケーションシステムを試用されているが、2ヶ月くらい経った今もどうもうまく機能していないようだ。

 

どうしてだろう、とそのクライアント会社の社長から尋ねられて、「きっと企業風土の違いだね」と答えておいた。つまりベースとなっているものが違うので、道具だけを更新してもすぐにはうまくいかないのだ。Photo

 

企業風土というのは、業種業態とか企業の大小には無関係で、創業以来積み上げ染みついたものだ。一朝一夕には変わらないが、決して変わらないものではない。

 

もっとも経営者がいきなり変えようとしても、そうは問屋が卸さない。さりとて時間が経てば変わるものでもない、やっかいといえばやっかいなものだ。

 

しかし、時間をかけてでも変えねばならないと経営者が判断し、強く意思決定すれば変わる方向に向かう。大事なのはトップの強い思い、こうなりたいと念じる心だ。

 

つまり大事なのはスキル教育ではなく、心の教育だ。上記のコミュニケーションシステムでいえば、操作技術ではなく利用技術(リテラシー)の方が大事だということだ。

 

このシステムを使って何をしようとしているのか、使うことによってどのように(自分たちの)仕事にプラスになるのか、そこをしっかりと示さねばならない。

 

その上で実際に使ってみて、なるほどこうなるのかと納得できたら強い。時間がかかっても、そういう心のレベルまで達してほしいものだ。

 

そうなって初めて有用なシステムも機能するし、期待する結果も生まれてくる。何より経営者も社員も仕事がより

佳くなり、効率も成果も上がってくるというものだ。

 

急がば回れと言いたい。システムを構築し、それだけでうまくいくならどんな会社でも成功する。しかしそうではないから、キチンとやったところに成果というご褒美が来るのだ。

 

つまりは社員教育それも心の教育、正しい人間教育がカギだ。それをおろそかに、あるいはいい加減にしていて、道具や仕組みだけをピカピカにしてもダメだ。

 

戦術で戦略は変えられない。心してほしいものだ。

人材教育に掛ける費用と時間

先週から今週、連日各地でセミナーを開催していただきました。

 

先週の土日が神戸でキャッシュフローMGセミナー、明けて月曜日は同じく神戸で脳力開発講座、いずれも共催・主催研修でした。

 

さらに火曜日は高知でマイツール教室、水曜と木曜は同じくキャッシュフローMGセミナーと続き、京都に移動して昨日からMGセミナーです。

 

神戸と高知は公開セミナーでしたが、京都は元来企業内研修を公開にしてご縁につながる多くの方が参加されています。20180614_101833

 

いずれのセミナーも、参加されている方は経営者であったり、社員の皆さんであったりと様々です。これはMGの特長でもありますが、階層とか役職にとらわれないのです。

 

参加企業に共通していることは、言うまでもなく社員教育に力を入れているということです。では、どのくらいの費用と時間を掛けるのが適当でしょうか。

 

もっとも社員教育と言いましても様々なものがあるわけで、大きく分けるとOJTとオフJTの二つです。小さな会社の場合はOJTだけしかやっていないことも多いようです。

 

OJTの場合は業務と並行してやりますので、経営者や幹部・先輩社員がその任に当たり、技術教育や業務教育が中心になることは言うまでもありません。

 

朝礼(あるいは終礼など)も、ある意味ではOJTという社員教育の一環と言えるかも知れませんね。

 

一方オフJTは、業務に直接関連したもの、例えば技能などのスキルアップを目的とした社外機関での講習などの他、人間力や人格向上のための研修もあるでしょう。

 

これらを総合して『社員教育』というわけですが、ではどのくらいの費用と時間を掛ければいいのでしょうか。多く掛けるに越したことはないものの、無限というわけにはいきません。

 

一つの例として、私はかつて自分の会社で「MQ(粗利益)の2%」というガイドラインを、設定していました。ざっと1億5千万円くらいのMQだと、教育費は年間300万です。

 

これが妥当なのかどうかは皆さんで判断していただくとして、実際には国の助成金などもうまく活用して、実質負担を下げていたことも事実です。

 

時間はというと、総労働時間の5%くらいはかけるべきというのが、私の持論です。総労働時間が年間2000時間なら、100時間くらいは教育にかけるということです。

 

私の会社ではオフJTだけでそれに近い時間をかけていました。効果が出てくるまでは時間を要し、個人差もありますが、それでも業績向上に結びつきました。

 

まず社員教育に費用と時間をかける。利益が出てからやるという企業も耳にしますが、それは考え方が反対です。教育を地道にやるから、利益という効果を生むわけです。

 

あなたの会社は、社員さんの向上と幸福のために、しっかり費用と時間をかけていますか。それは結果として会社の未来に通じるということをお忘れなく。

なぜこの会社は生き残れなかったのか。

これは最近の体験話ではありませんが、でもおそらく今でも見られることではないかと思います。実名は出すことができませんので、若干実話をアレンジしていることをお許し下さい。

 

ある日、とある機関からの依頼で、少し離れた町にある会社を訪問することになりました。ピーク時の売上高に比べて現在はおよそ半分に落ち込んでいて前期は赤字だったし、今期の見通しも良くない。

 

大胆な経営改革改善を進めていきたいので相談に乗って欲しい、他社で実行してうまくいった事例や、新たな経営戦略についてアドバイスをお願いしたいということでした。

 

たまたま繊維・アパレル関連の製造販売会社でしたので、ジャンルは違うものの元アパレルにいた私に声がかかったようでした。

 

その町はかつて繊維業で栄え、戦後一時は「ガチャマン景気」で夜の繁華街も賑わったそうですが、それも既に過去の話、今では企業の数も全盛期の数割に落ち込み、町全体も構造不況に沈んでいる状況でした。Photo_2

 

そんな一般的な知識・情報を頭に入れながら同社を訪問しました。事務所は工場と同じ敷地に2階建ての瀟洒な作りで、古ぼけた工場とは対照的に垢抜けた感じでした。

 

入り口の自動ドアが開いて「おはようございます」と入っていきましたが、殆どの方がパソコンの画面を見ておられて、私の方に視線をチラリと向けた方もすぐに画面の方に。いわゆる受付業務の方はいらっしゃらないようでした。

 

しばらく待っていると、お盆にお茶をのせた女性が現れこちらに近づいてくると、「いらっしゃいませ、少しお待ち下さい」と事務的にいうと、社員の方にお茶を配り始めました。

 

それが一通り終わってようやく私の方にやってこられました。でも「お待たせしました」でもなく、「いらっしゃいませ、ご用件をお伺いします」と。あららと思いましたが、ニコッとして「社長とお約束しているのですが」。

 

私を来客用(とおぼしき)椅子に案内するでもなく、「少々お待ち下さい」でもなく、無言のまま電話の内線ダイヤルをプッシュされたようです。そして二言、三言。そして自席へ戻ってパソコン操作。

 

なんとなく意気込みを削がれた感じでそのまま待つこと5分、つまり社長もしばらく社長室から出てこられなかったのです。ふと事務所の正面を見ましたら神棚があり、その右側に経営理念らしき額。

 

そこに書いてあった文字に、思わず吹き出してしまいそうになりました。達筆というか、おそらくどなたかに書いていただいたものでしょう、署名と紅い落款がありました。その書は黒々と『お客様第一主義』と。

 

やがて降りてこられた60代後半とおぼしき社長に、2階の社長室に招かれましたが、そこにも立派な額が。そこに書いてあった文字は『誠意』。そして名刺を交わした後、長々と独演を聞かされることになりました。

 

何の話って?そりゃぁ、過去の栄光の話に決まっているじゃないですか。

 

その後、その会社を二度と訪れることもなく(お声をかけていただいて機関には丁重にお断りして)、数年後その会社が地元の大手の会社に身売りされたことを、風の噂に聞きました。

 
ちなみに、私(ヴァンガード経営研究所)は、現在『お客様第一主義』よりも『社員とその家族(の幸せ)第一主義』経営を勧め、指導させていただいています。

消費税率改定準備はできてますか

平成が残り1年になって早くも1ヶ月が過ぎていってしまった。この調子で流れていくと、あっという間に四季が過ぎ去り、気がついたら残り何ヶ月になっていそうだ。

 

新しい元号はどうも当面は発表されないままになり、改元の少し前まで明らかにならないらしい。カレンダー業者や手帳業者はもちろん、ありとあらゆるところに影響は出てくる、いやもうすでに出ている。

 

先月あたりの通信関係の請求書などは、今まで平成を使っていたところでも「2018年」に書き換えられているところがある。あるいは有効期限1年の会員証など、「2019年●月まで」のように記載されている。

 

私の事務所では、既に何年も前から西暦表示であるので、また経理処理も原則西暦で進めてきているので手戻りはない。慌てなくても済みそうだが、元号を使ってきたところは対応が急がれる。

 

つまりシステムも変えなければならないわけだが、まぁ年号くらいはさしたることもない。ちょっとプログラムを変えれば、ある意味素人でも対応は可能だろう。

 

パソコンソフトやレジなどは、元からどちらの使い方もできるようにしてあるはずだから、ある日一斉に切り替えるだけで大丈夫だろう。もっとも、それすら業者の手を煩わさねばできない会社も少なくはないと思う。

 

元号はまだしも、もっとややこしい問題がその後に控えている。それが消費税10%への引き上げだが、いつの実施かは知っておられるだろうな。忘れていたでは、話にならない。

 

記憶を呼び起こしてもらおう、2019年の10月からだ。ということは残り16ヶ月経てば実施されるということだ。再度実施が伸びるのではないかという声もあるが、国家財政の現状を見ればこれ以上の先延ばしはあるまい。Photo

 

当然ではあるが、これへの対応も待ったなしで進めていかなければならない。16ヶ月ということは、もう残りの日数は500日を切っているということなので、そろそろ焦らねばならないかも。

 

何しろ、今度の改定には「軽減税率」なるものが付帯されている。つまり10%にならずに8%のものもあるということだし、その状況によっては同じものが8%だったり10%だったりすることもあるのだ。

 

飲食料品を扱っている業者だかのことだろうなどと、おっとり構えていては困る。一般の会社にしても、会社で使うお茶やお菓子の類などはその対象になるわけだし、食事や接待なども扱いが面倒だ。

 

会議などで弁当をとる場合、出前宅配を頼めば8%の税率になるが、同じものをその店内で食べたら「外食」ということで10%の税率になる。

 

出前の弁当なら良いが、ケータリングを頼むと外食扱いになったりする。もしあなたの会社の商品に、お菓子などをセットにして売った場合はどうなるか、などいろんなケースを想定しなければならないだろう。

 

また、飲料の中でも酒類は8%にはならない。ペットボトルのウォーターは食品として8%だが、水道水は食品ではない(食品表示法)ないので10%になるとか、面倒なこと甚だしい。

 

税率が2つになれば、納品書や請求書の類もそれに対応が必要なことは、言うまでもない。これらへの対応を、来年の9月末までには完了していなければならない。

 

レジをたくさん抱えている店などは大変だ。またそういった作業が一気に集中するから、今から準備を整えていても早すぎることはない。買い換えやシステム改修などの補助金制度もチェックしておいた方が良い。

 

税額計算の特例もある(基準期間の売上高が5000万円以下の中小事業者)ので、それも研究しておいた方がいい。ギリギリになって慌てることのないように、くれぐれも。

価格競争・売上競争はやめましょう

売上高は役に立たない。

 

これはMGMQ戦略ゲーム)を学ぶ人たちには「常識」ですが、ほとんどの経営者は、いや経営者のみならず企業の社員さんも「まず売上(高)だ」と言われます。

 

確かに売上がなければ、会社は成り立ちません。利益重視といいますが、その利益は売上から生まれてきますから、何が何でも売上(高)を上げていかなければと、誰しも思ってしまいます。Photo

 

そして会社の大小、あるいは良し悪しを売上高で計るということも、おそらく一般的なことだと思われます。

ではこんな数字を使って比べてみることにしましょう。100円で仕入れた商品をいくらで売るかという話ですが、仮に1万円の利益(粗利益=売上総利益)を稼ぐことにしましょう。

 

 10円の利益を乗せて110円で売ると1000個を売る必要があります。この時の売上高は11万円。

 15円の利益を乗せて115円で売ると667個を売る必要があります。この時の売上高は76700円。

 20円の利益を乗せて120円で売ると500個を売る必要があります。この時の売上高は6万円。

 25円の利益を乗せて125円で売ると400個を売る必要があります。この時の売上高は5万円。

 30円の利益を乗せて130円で売ると334個を売る必要があります。この時の売上高は43420円。

 

お分かりになりますでしょうか。①から⑤まで、どれも同じ粗利益額を稼ぐのですが、⑤の売上高が最も少ないということになっているでしょう。

 

それが分かると、例えば経営計画を立てた場合を考えてみましょう。上記の③の事例を使ってみることにします。1万円の粗利益を得るには6万円が売上の目標となります。

 

でももし利益を1割増し、つまり22円にできたとして同じ数量を売ることができれば、粗利益も1割増しの11千円にすることができます。もちろんこの時の売上高も1割増しの66000円。

 

逆に同じ6万円の売上でいいのであれば、販売個数は492個でもよく、しかも粗利益は10824円に増やせます。つまり、同じ売上高でも利益が増えるということです。

 

こんな風に、皆さんの会社ではキチンとシミュレーションしていますか? ただただ売上を上げることばかりに、目が向いてはいないでしょう。

 

売上高を上げることばかりに目が向き、肝心の「利益確保」ということがおろそかになったり、いちばん最悪なのは価格競争に巻き込まれていくことです。

 

人を大切にする経営学会の坂本光司先生(元法政大学大学院教授)は、中小企業がやってはいけないことの第一にこの価格競争を上げておられます。

 

営業・販売活動にエネルギーを浪費した上に、得られる成果が少なくなってしまう。消耗し疲れ果ててしまうと、社内もギスギスしてしまうかも知れません。価格競争、それに伴う売上競争はいい加減やめませんか。

 

正しい計数知識を持ち、知恵を絞ってみんながニコニコできる会社を目指していきましょう。

友だち追加

タイムマネジメントこそビジネスの基本

あなたは、ちゃんと約束時間を守っていますか。

手前味噌ですが、私の信条は「約束事を守る」です。中でも時間を守ることには、いちばん気を遣っています。約束した時間に遅れないことが、約束事の中でも最重要だと考えています。

ではもう一つ、あなたは会社などを訪問する場合や人に会う場合、約束時刻のどのくらい前に着かれますか。新入社員研修などでは、会議の集合なども含めて「5分前(到着)」と教えることが多いようです。

いずれにしても約束した時刻に遅れるなどは、とんでもないことで、マナー違反どころか信用を失うことにもつながりかねません。

相手の決めた時刻、指定された時刻はもちろん、こちらから提示した約束時刻などは万難を排してでも守るべきものでしょう。少しくらいは良いだろうは通じることではありません。

地方によっては、「ナントカ時間」あるいは「現地時間」なるものがあるらしく、とくに飲み会などでは20分、30分遅れてくることが当たり前というところもありますが、飲み会ならまだしもビジネスの約束では論外です。

飲み会の席であっても私はゼッタイに遅れないよう心がけますし、まして自分が主催者や幹事だとしたら、5分前どころか10分、いや時には30分くらい前から席について来られる方を待ちます。

一対一でお会いする際には、相手が目上の方とか、そうでなくても初対面の方の場合には、必ず相手の方よりも先に到着して、下座の席あるいは入り口の待合でお待ちするよう心がけています。Photo_4


このように時と場合、相手によってどうするべきか臨機応変にやることを、私は田中角栄さんと親しくされていた方から学びました。とりもなおさず、それは「角栄さん」流ということです。

私自身は角栄さんにお目にかかったのは、その方と一緒に目白の田中邸を訪問した時のたった一度でしたが、初対面のしかも若造の私にも丁寧に対応されました。初対面でファンになったことは言うまでもありません。

なぜなら、この私に対してもキチンと名刺を下さり、必ずこちらの目を見てしゃべられました。何より、私たちの来る前に応接の間におられて待っておられたことが驚きでした。

それはともかくとして、時間の守り方については人間関係を勘案してやるのだということを、教えられました。ですから基本は5分前であっても、約束の相手によってそれより前にということも必要なはずです。

相手の方との関係を考えて最良の行動をする、約束時刻を守るとはそういうことだと思うのです。

でも時には不可抗力で遅れてしまうことがあるかも知れません。遅れそうであれば、たとえギリギリ約束時刻前に着けそうであっても、連絡を入れておくことはビジネスマナーとしてやるべきです。

不可抗力を考慮して早めに行動する、ギリギリは避けるのが先決ですが、連絡も入れずに「遅れてしまってすみません」と言うだけではねぇ。ましてや弁解を並べ立てては、さらに信用を落とすだけです。

再び値付けについて

値付けについて、またちょっと書いてみようと思います。

 

あなたの会社(お店)では、お客様への提供価格(売価)をどうやって付けていますか。小売店などは、一般的に仕入価格に自社の利益を上乗せしているでしょうか。

 

製造業の場合にはややこしい原価計算をやって、材料価格に製造コストを上乗せし、さらにそこに自社の利益分をプラスして売価を決めていることが多いですね。

 

サービス(役務提供)業の場合は一般的に仕入がありませんから、自由に値付けができる訳ですが、だからといってでたらめにやっていることもないはずです。

 

ここではカンタンに小売販売店を例にお話しします。

 

例えば100円で仕入れた商品があります。これに自店の利益を上乗せしますが、30%分(30円)をプラスして売価を設定すると、130円になります。これで値札タグを付け、売り場のPOPを作ります。

 

なぜ30%かというと、店長はオーナーから「この店では粗利益を30%確保して欲しい」と言われているからです。そこで上記のような売価設定をするのですが、これで良いのでしょうか?Photo

 

残念ながら、これでは粗利益率30%が達成できないことはお分かりになりますね。え、どうして?と思われた方は、この店長と同じ間違いを日々しているかも知れませんよ。

 

つまり、[粗利益率=粗利益÷売価×100]ですから、30÷130×10023%にしかならないのです。これではオーナーが掲げる目標値の30%にははるかに届きません。

 

でもこんな風に計算して値付けをしてしまっている事例は、私も数多く目にしました。目標がなぜか達成されないと首をかしげられている経営者からの相談で現場に行きますと、実は担当者がこのようにやっていたとか。

 

では本当の答は? 粗利率が30%だとすれば、その反対に位置する原価率は70%(10030)です。原価が100円ですから、売価の70%が100円ということになります。そこで100÷0770%)=143円と計算されます。

 

原価率のことを販売の現場では値入率とも呼ぶようですが、こうして売価143円が求められ、43円が粗利益額となるわけです。ちなみに43÷143を計算してみて下さい。30%を少し超えるくらいになったはずです。

 

もっともこうして売価を計算するのは良いのですが、問題はこの値段で売れるのか否かです。つまり、お金を払って下さるのはお客様ですから、お客様が「この値段ならOKだ、買っていこう」となることが重要な要件です。

 

あるいは、同じ(ような)商品をあなたの店以外ではいくらで販売しているのでしょうか。いくら143円で売りたいと思っても、他の店が130円で売っているのだとしたら、その価格は適正といえるのでしょうか。

 

いわゆるマーケットプライスと言われるものですが、他にもプライスリーダーがいくらで売っているのかということも、調査・検討していかなければならないでしょう。

 

このように、「たかが売価」とは言えないところに、経営の面白さや難しさがあるわけです。

教育はすべての業務に優先するということ

あなたの会社は、社員教育のどれだけの費用とどれだけの時間をかけておられますか。

 

平均的なことは分かりませんが、「人を大切にする経営学会」の坂本光司先生は、年間一人10万円の教育費、そして労働時間の5%(約100時間)をかけるべきと言われています。

 

20余年前のことになりますが、私の会社では教育費は「粗利益(MQ)の2%」と経営計画にうたっていました。当時のMQがざっと15千万円くらいでしたから、ほぼ300万円で社員15名、一人当たり20万円でした。

 

時間は一般社員と幹部社員では少し差がありましたが、平均するとOFFJTだけで70時間、OJTや自己啓発、およびリーダーシップまで含めると100時間は超えていたはずです。

 

また朝礼を毎朝10分くらいやっていましたから、これも社員教育の一環だとす考えれば、朝礼だけで40時間余の教育時間になるでしょう。

 

それを在任中の16年間はほぼコンスタントにやり抜きました。正直に言えば最終利益が厳しくて、どうしようかと悩ましい時期もありましたが、そこは結果を信じて続けました。

 

コンサルティングでいろんな会社を訪問していますと、中には「儲かったから教育費に充てたい」という話を聞くこともあります。これは行き当たりばったり思考の経営者、と言うより意識は節税指向なのでしょう。

 

あるいは、「利益が出たら教育費もかけていきます」という声も。これなどは、利益が出たら給料や賞与を上げてやるという風な、「にんじんぶら下げ」指向なのでしょう。Photo

 

卵が先か、鶏が先かという議論がありますが、教育はもちろん先行です。先行投資、人への投資ですから何事にも優先していると考えています。

 

私の師であるMGの開発者西順一郎さんや、MGの大先輩でもある滋賀ダイハツの後藤昌幸さんは、『教育はすべての業務に優先する』と喝破されました。

 

セミナーを申し込まれていて、時に仕事が急に入ったとか忙しさが増してきたのでキャンセルします、と連絡をいただくことは少なくありません。

 

私もセミナー参加をキャンセルしたことはありますが、仕事のせいにしたことは一度もありません。体調や家族のことでやむなくということだけです。

 

仕事にはどうしても相手がありますから、どうしようもないことはあるでしょう。でも例えそうであっても、なんとか調整ができないかと最後まで努力を惜しまなかったのでしょうか。

 

なぜなら、私にとってとても大切な学びのチャンスなのですから、できる限り万難を排してそこに足を運びたいのですから。

 

経営者自身の教育、社員さんの教育について、もっともっと真剣に考えてみませんか。当社には人材がいなくてなんて嘆いておらずに、人材は育てていくものとしっかり心に刻んで。

互いの努力で幸せになろうという企業文化を

「働き方改革」、別名「働かせ方改革」について書いていこうと思う。といっても、隅から隅までこの法案を熟知しているわけでもないので、小さな会社に必要な部分をピックアップしていく予定。

 

大きな柱の一つは、長時間労働の是正ということだそうだが、世の中にはこれを残業時間の抑制ととらえている向きもあるようだ。本質は違うのだが、そんなふうにとらえられても無理のないところもある。Photo

 

そしてまた、裁量労働の範囲を広げていくという話も出ているが、これもまた残業代(正確には時間外割増賃金)を抑えようという施策なのだととらえる向きもあるようだ。

 

法案に直接関わってくるのは大企業なのだが、中小企業も影響を受けないはずがないし、うちの会社は小規模なので関係ないと頬被りを決め込むわけにもいかないはずだ。

 

実際に、残業時間の上限規制は大企業については2019年度から、中小企業は2020年度からになる予定である。残業時間が減れば賃金も目減りするということで、3%以上の賃上げを求めているわけだ。

 

それは大企業のことだからなどと、のんびり構えているわけにはいかない。ただでさえ、コスト抑制を余儀なくされている、大多数の中小企業においては死活問題だとも言える。

 

とくに下請仕事が中心になっている会社は、より一層のコストダウンを要請される恐れが強い。しかも原材料などは価格上昇が顕著になってきているはずだ。

 

それらをどこにも持っていきようがないとなると、一部の経営者は従業員へのしわ寄せを考えるかも知れない。例えば、非正規社員を増やすことで乗り切ろうと考えたり、サービス残業を従業員に求めることなどだ。

 

「働き方改革」が本来的に求めているのは、すなわち本来の目的は『企業収益力の強化』ということのはず。それを実践し達成していくのは、経営者を含めた自社の人(材)たちの力だと再確認したい。

 

その人たちの生活水準や力を削ぐようなことをしていては、会社の未来はない。行き着くところは「廃業」の二文字であって、もしそうなれば社員とその家族が不幸のどん底に突き落とされてしまうだろう。

 

では収益力をつけるためにやらねばならないことはなんだろうか。戦術すなわち手段や方法は、知恵を絞ればたくさんあるに違いない。小さなことを積み重ねて、成果に結びつけていくことはできるはず。

 

ただその前に、何のために収益力をつけるのかということを、もう一度明確にハッキリとさせて、経営者と従業員とが共有することが前提。収益力向上の先に何があるのか、そこには夢がなければならない。

 

経営者のあなたは、「社員とその家族の幸せを実現する」ことを明言すべきだ。幸せとは物理的なこと、すなわち給与を主とした待遇面もあるが、仕事のやりがいや適正なる評価、思いやりある企業風土などが外せない。

 

それらを総合的にバランスした「良い会社」を、従業員の皆さんと共に目指していくのだと宣言しよう。そしてその言葉にウソがないことをしっかりと示せるよう、労使共に努力を惜しまぬことだ。

 

本当の「働き方改革」は、経営者と従業員は共に知恵と汗で実現していくものであることは言うまでもない。少なくともまず、そういう企業風土・企業文化を創り上げていかねばならないだろう。

より以前の記事一覧