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B/Sが読めますか(5)

本論に入る前に、ちょっと横道にそれてみます。


少し以前から、(とくに)大企業は利益の蓄積(利益剰余金)をやりすぎではないか、それに対して税金をかけよとか、


それを放出して従業員の給与や福利厚生の向上に充てよ、という主張や議論がなされています。


いわゆる内部留保を悪者扱いにして、その部分を吐き出せと言うことなのでしょう。


全面的に間違いだ、暴論だなどとは申しませんが、そもそも利益剰余金とか内部留保がなんたるかを分かっていないですね。


これらはBSの右下、すなわち純資産の中の繰越利益剰余金や別途積立金などの科目として計上されています。


ただ、それが全てBS左上の「現金・預金」ではありません。その他の資産項目となっているわけです。


全てが現預金であれば、それを従業員の給与アップに充てよということも不可能ではありません。


しかし、事業に必要不可欠な資産(とくに固定資産)に形を変えていたとしたら、それを取り崩すなどできないでしょう。


もちろん、内部留保が企業の規模やその他の面から見て過大すぎるというのは、問題があります。


なぜならそれは、もしかしたら従業員や外部協力先(仕入先、下請け先)などに労苦を強いて蓄積したのではと、感じられるところが否めないからです。


では、横道から本論に戻りましょう。


さてまずはBSの左側、その上の方にあるのが流動資産の科目です。Photo2_20201010074201


流動資産とは簡単に言いますと、現金・預金ならびに「1年以内に」現金化されるものと定義されています。


現金・預金は分かりますが、その下には売掛金から始まり、受取手形や在庫、貸付金、仮払金と言った科目がずらりと並びます。


売掛金は製品・商品を販売し、その代金がまだ回収(集金)されていないものの集積です。


いずれは集金されて現金化されるわけですが、それまでは「販売先(得意先)にお貸ししておく」金額と思って下さい。


貸したお金ですから当然返してもらう、つまり堂々と「約定に基づいて」集金してくれば良いのです。


即時現金商売でない限り、売上はまず売掛金になるだけですから、そのまま放っておくとキャッシュが窮屈になります。


いくらたくさん売り上げたと威張っていても、「集金してナンボ」だということを忘れないで下さい。


この売掛金がいつまでも残っている、いつまで経っても払って(集金させて)もらえないのが「不良売掛金」です。


あなたの会社の売掛金残高の中に、この不良売掛金(不良資産)はありませんか?

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