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B/Sが読めますか(6)

前回は流動資産を取り上げ、その中の売掛金について少し詳しく述べてみました。


この売掛金を含め、容易に現金化できる(はずの)ものを当座資産と言います。


あらためてピックアップしますと、当座資産とは現金・預金、受取手形、売掛金、一時所有の有価証券など、
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要するに現金(プラス預金)そのものと、短期間に現金化できる資産のことを指しています。



ただし売掛金のところで言いましたように、すぐに現金化が可能かどうかということには?マークが付きます。


前回例に上げました焦げ付いた売掛金(不良売掛金)は、相当の努力をやらないと回収(集金)不能でしょう。


もちろん相手方(売掛先)が倒産や廃業してしまっていては、回収はほぼ不可能だと言えます。


そんな売掛金残高をいくら抱えていても、「飯の種」にはなり得ません。


受取手形も同様で、倒産会社や廃業先の不渡り手形は単なる紙切れですが、そのままでは立派な当座資産です。


一時所有の有価証券は証券市場で売れますが、取得価額を下回っては損失を招きます。


持ち合いの株式などは原則として売ることができませんから、当座資産からは外しておかねばなりません。



なお、不良化した売掛金や不渡り手形などは、利益との相殺で資産から除外しておくのが妥当です。


しかし償却することで利益を下げるわけですから余裕がないとできませんし、赤字を抱えていては思い通りには償却することもできないでしょう。


実は私のいた会社でも、かなりの不良売掛金を抱えていましたので、それを償却するには数年かかりました。


ところで預金(定期)も会社の自由にならないことがあります、原則は禁止されている「拘束性預金」です。


借入金のための担保と見なされていることもありますから、非常の際を除いては銀行が頭を縦に振らないことも。


定期性預金を残したままで、借り増しを依頼できる銀行との良好な関係があれば問題はありませんが。


さて、当座資産を(BS右側の)流動負債で割ったものが当座比率です。


流動負債は「すぐに返さなければならない」ものですから、余力があるかどうかの指標になるのです。


当座比率が100%を下回っている企業は、すぐに資金がショートすることになると見なされますから、取引継続するには危険度が大きいとされてしまいます。


建設業などの未成工事受入金は前受金といえますが、当座資産から外して計算するように指導しています。


私は経営指標の多くは余り重視しませんが、当座比率はこまめに見るようにしています。


ただし、上記のように「不良化している」資産をキチッと除外しなければ、無意味な比率になってしまうことに注意です。

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