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社員を大切にする正念場

新型コロナウイルスの国内感染者がついに昨日で2万人を超えた。


コロナによる倒産(負債1千万円以上)と見なされるものが、2月からの累計で312件を数えるという。

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何度かこのコラムでも述べているがこれは氷山の一角に過ぎず、休廃業の実態はその10倍以上とも言われている。


気が付いたらその店(や会社)がなくなっていたと言うことを、目にされてる方も少なくないはずだ。


業務の縮小や操業度を下げる措置を余儀なくされている企業も数知れず、それに伴う雇い止めなども相次いでいる。


上場企業でもこの夏のボーナス支給は6%以上ダウンしたと言われるが、もらえるだけいいではないか。


中小企業、いや零細企業ではボーナスを出せないところの方が多いに違いない。


ボーナスを家計のアテにしたり、ローンの返済原資と考えている家庭には痛手になるだろう。


ない袖は振れないと突き放してしまうのか、それとも最後まで努力はしたがやむを得ずとでは大きな違いがある。


ボーナスなんて当たり前にもらえるものだと、若い頃の私は思っていたし、実際に多寡はあれど毎夏と冬に受け取れていた。


しかし、子会社に出向して専務そして社長になって、それがいかに大変なことかを実体験として知った。


その会社は残念ながら累積赤字を抱え、親会社の有形無形の支援によりやっと債務超過を免れている状態だった。


自己資本比率9%以下、実質的には債務超過だったわけで、本来ならボーナスなど出せるはずもない。


しかし、給与もほとんど上げられていない中で、ボーナスももらえないとなると社員としては大変なことだ。


しかも一生懸命会社の使命を黙々と果たしてくれている、社員たちの気持ちに報わねばならないと思った。


通常であればそこそこに利益を出すことができれば、それを原資としてボーナスを出すというのが一般的だろう。


それではダメだと思った私は、年間計画の中にボーナスも盛り込んだ、その額はお恥ずかしいものだったが。


ギリギリの利益は確保できる計画の中で、出せる精一杯の数字だった。


この新型コロナ禍の現状はそれよりもはるかに厳しい、多くの企業が赤字決算を余儀なくされるだろう。


それでも、自分の報酬を削ってでもナントカしたいという気持ちは持ってほしい。


将来利益を原資にしてでも、たとえそれがいつもの年の額には届かなくても、ボーナスを出すという意気を示してほしい。


キャッシュは特別融資に頼ったとしても、実質無利息で当面の返済猶予という借入を実現するのが社長の役割だ。


社員の皆さんは、現場でそれぞれの役割を果たしてくれているのだから、社長として報いなければ心一つにはなるまい。


目指す方向を揺るぎないものとしてみんなで進む決意なのであれば、やるべきことは決まる。


企業とは、人を幸せするための・人が幸せになるための場所のことをいう。


これは坂本光司先生(人を大切にする経営学会会長)のことばだ。


あなたの会社は、そこの社長であるあなたには、これを実現していく責任がある。


コロナ禍という困難な条件に直面していても、成し遂げていかなければならない。


揺るぎのない信念で向かってほしい、きっと周りのみんなが支えてくれるであろう。


幸せな社員はお客様も大切にしてくれる、大切されたお客様が必ず会社を支えてくれるに違いない。


だからこそ今何をすべきなのか、ということを真剣に考え、揺るぎない決心と覚悟を持って行動していこう。


このコロナ禍が試練を与えるのは、あなたが人間としてホンモノかどうかを験しているということだ。


十分に心してもらいたい。

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