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とある会社から

いわゆる「コロナ倒産」といわれる倒産件数(負債1千万円以上)が300件を超えた。


今後もまだまだ増えていくだろうと、信用調査会社は口を揃えて言っている。


自粛要請がほぼ解除されて街中にも人出が戻り、テーマパークの再開もドンドン始まっている。


それなのに、まるであざ笑うかのように首都圏での新型コロナ感染者が若い人たちを中心に増えてきている。


このままではまた自粛要請が出されるのではないか、ではまず自制自粛するかといったムードが高まりつつある。


そうなると、これまでの倒産件数が1位2位の飲食業や宿泊業に、さらに逆風が吹いていくことは間違いない。


しかも300件超という数字は、「ちゃんと」法的処理がなされた(予定含む)企業の話である。Photo_20200703092601


それもできない(つまり処理するためのお金さえ出せない)小さな会社・店の数は、はるかに多いことが明白である。


倒産や廃業の直接原因は、言わずもがなだが「お金が払えない」(キャッシュが無くなった)ということだ。


企業は赤字が続いてもすぐには倒れないが、キャッシュが無くなるとアッという間に倒れる。


キャッシュの元は何か、売上だと思っている経営者が多い、間違いではないがそれではダメだ。


売上が上がっても、仕入支払(多くの場合売上回収に先行する)や経費の支払い、租税公課の納付ができるのか?


売上も回収(平たく言えば集金)ができなければ、キャッシュは手元に溜まっていかない。


先日ある会社から電話があった。知り合いの知り合いという縁で、相談事があるという。


こういう時代だから、リモートで相談を受けることにして30~40分くらいお話を聞いた。


コロナ騒動で売上が大幅に落ちてこのままいくと立ちゆかない、どうやって売上を上げたらいいか相談に乗ってほしいと。


とにかく切羽詰まっておられるのだろう、次から次へと息を継ぐ暇もなく状況を語られ「大変だ」と繰り返される。


社員さん10人足らずの小売業だということは、しばらく経ってようやく分かった。


このままいくと「ご先祖に顔向けができない」というところで、ようやく状況説明が終わった。


ところで、と私は切り出した。「前月までの業績、売上と粗利、経費の総額はどのくらいでしょう?」


一瞬間があった。(その突きの第2営業週くらいだったが)「まだ数字が出ていません」と言うご返事。


いつ頃分かりますかと重ねて尋ねたが、「いつも翌月の中頃に税理士さんから(試算表が)届きます」という。


これでは相談もあったものではない、せめて前々月のものとも思ったが、それではこのコロナ禍での現状が不明だ。


結局、当たり障りのない一般的な対策、とくにキャッシュフローについての対策をお話ししたが、理解されたのだろうか。


先方ももっと具体的な妙手を期待されたのであろうから、少しガッカリされたことだろう。


最後に似たような業態の店がやられている事例を1つだけ紹介したが、おそらくそういうことはやれないだろうなと思いつつ電話を切った。


社員の皆さんのためにも、ぜひ厳しい事態を乗り切ってほしいと願うばかりだが。


あなたの会社はどうだろうか、前月の数字(とくにMQ=粗利額)は翌月すぐに把握できているだろうか。


当月の見込み数値、もちろんMQの見通しあるいはせめてMQ目標が見えているだろうか。


月初めの営業会議にその数字が反映された当月の対策、行動計画が立てられなければならない。


いい会社であれば自明の理のことだが、もしあなたの会社がまだできていないなら、それこそ「大変だ」と自覚してほしい。

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