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連載・『脳力開発と私』こぼれ話(75)

確定的でない要素のもう一つに「評価」があります。実はこれもかなり厄介なものと言えるのです。


こんな事例が脳力開発の教科書(脳力開発入門)に載っておりますので、そのまま引用します。


例えば、Yさんが「X氏は、私から金を借りたまま返そうとしない」「X氏は腹黒い人ですよ」と言ったとしましょう。


この場合、Y氏がそう言ったという点は確定事実です。しかし「金を・・」という内容についてはまだ確定事実とは言えません。間違っているかも知れないのです。


ここで、「腹黒い人」というのは、実は「評価」の方の種類であって、「事実」の方の種類ではないのです。(ここまで引用)


ここで出てくる評価というもの、意外にこれを鵜呑みにして物事が決定されてしまうことが少なくありません。


とくにトップやリーダーが下す評価、あるいは自分の意見を強くいう人の評価は、事実以上に反映されることがあります。


他人の評価はあくまで評価であって、私(自分)が確かめた事実ではないということですし、時には自分で下した評価で判断してしまうケースもあります。


以上、これまで書いてきましたように、「印象」「仮定」「仮説」「空想」「夢想」「想像」「評価」などは、すべてが確定的でない要素です。


ただ、それらは全て人間の脳の働きとしては欠かせないものですから、それらを頭から否定するわけではありません。


そういうものが必要になる場面もありますし、時には重要なポイントとして意識して良いこともあります。


ただ、確定事実(法則・可能性)とは切り離して、必ず区別して判断、そして意思決定に至るようにするべきと言っているのです。


とくに確定的でない要素は、気分を不安定にすることが往々にしてあります。振り回されてしまう、といった感じでしょうか。


そういったものが強く気持ちや意識の中にあると、脳力発揮にはマイナスになってしまうのです。


つまり心の安定を保ち、正しく明瞭に脳力を使っていくには、確定要素とくに事実の積み重ねが不可欠だということになります。


昨今の新型コロナウイルス感染についても、事実情報をたくさん確実に集め、くれぐれも確定的でない要素に振り回されないようにしたいものです。
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