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経営理念は浸透させることが大事

とある会社のコンサルティング&サポートをしていた頃のお話です(かなり以前の実話です)。


その会社は先代の社長が病気で倒れられて、他社で修業中のご子息が急遽呼び戻されて2代目の社長を受け継がれました。


たまたまMG研修を学んでおられたので、何度か研修会場でご一緒したことが縁でサポートを引き受けることになりました。


お父さんである先代社長が創業されたのですが、時流に乗って時には倍々の発展をされていた時期もありました。


ただ、資金繰りはいつも厳しく、経理を担当されていたお母さんがいつも苦労している姿を見ておられたそうです。


創業者であるお父さんの思いは折にふれて聞かれていたそうですが、経営理念といった形にはしていませんでしたので、まずは創業の心をアレンジする形で経営理念をまとめました。


先ずはそのお手伝いからサポートを始めたのですが、最初は毎月訪問して2日か3日間社長を中心に幹部の皆さんとミーティングをしていました。


その延長で、月に1回の全員朝礼(普段は部門別朝礼実施)の際に、経営理念についての話を毎回のようにさせていただきました。


徐々に、行動指針(クレド)など理念周辺も整備していきましたので、毎回毎回切り口を変えながら理念経営についてお話をしていました。


半年くらいたった頃でしょうか、ナンバー2である常務さん(先代社長の番頭さんという立場の方でした)から、次のように言われました。


「先生は毎回同じお話をされていますが、耳にたこができました。


「私も毎回同じ話はしたくない。だから、経営理念を実践してもらえませんか」と申し上げました。


実はこのネタは、かつて松下電器産業の高橋(荒太郎)副社長が同様のことを言われたことを思い出して、使わせてもらった返事でした。Photo_20200213060201


高橋さんの場合は、相手が労働組合(の組合長)だったかなと思いますが。


実は私はまだまだ「足りない」と思いつつ、毎回同じ話を続けていました。


何が足りないか、それは経営指針やクレドなどがまだまだ社内に浸透していないということでした。


経営指針やクレドを作るのは簡単だとは申しませんが、大変なのはそれを社内に、社員全員に浸透し理解してもらうことです。


理解して日々の仕事の中で実践してもらわなければ、それこそ「絵に描いた餅」だからです。


社員の皆さんが末端まで理解してくれていると実感できるまで、私は語り続ける覚悟を持って臨んでいました。


ちょうど、業界を取り巻いている景況も悪くなって危機感を持たなければならない時期でもありましたから、ここで引くことはできないという強い思いでした。


それは若社長も真っ先に理解してくれていましたので、二人で分担しながら社員に落とし込んでいったのです。


サポートのお約束は3年間でしたので、正直言って大丈夫かなと思うこともありましたが、必ずやり遂げるという強い意志で推し進めました。


幸いに「5S」という具体的な戦術を取り上げていましたので、現場も行動に結びつきやすかったのでしょう、徐々に成果が出てきました。


目に見える成果が1つ2つと出てくればしめたものです。若社長も手応えを感じたようでした。


最近は年に一度の経営計画発表会にしかお伺いしていませんが、創業者の心を反映させた経営理念はキチンと根付いているようです。


皆さんの会社ではいかがでしょう、社員は理念達成に向かって行動されていますか?

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