« 今年のセミナーが始まりました | トップページ | 成人の日なんだな »

なぜ10年間も分からなかった?

令和2年がスタートして10日余り、平穏なスタートを期待しましたが、内外で様々な事件・事故が報道を賑わしています。


中東の問題は私などの手に負えるモノではありませんが、第三次世界大戦あるいは核戦争の危険が頭の片隅をよぎりました。


さて、それにくらべれば内輪の出来事になりますが、ちょっとした事件が世間を賑わしています。


大手企業である住友重機械工業の労働組合で、書記を務めていた女性が組合資金を着服したという事件。


直接の逮捕容疑は5000万円の着服ですが、当初6億円余と伝えられた着服金額はとうとう10億円超と報道されています。ただし、一部(3~4億円)はもう時効なのだと。


こういう経理の不正事件というのは、毎年のようにいくつも伝えられていますが、たいていの場合長い時間がかかっての犯罪で、今回も10余年間に亘ってと言われています。

Photo_20200112095301
首をかしげてしまうのは、一体どうして10年間も分からなかったのか、発覚しなかったのはなぜだ!?ってことですね。


1000円、2000円のことなら、もしかしたらミスかも知れないということで済まされてしまうこともあるでしょうが、何千万、何億となったら分かるでしょうと、素人は感じてしまうはずです。


ましてや、大きな(分不相応な)家に住んで派手な高級外車を乗り回し、豪華な食事や高級酒を仲間たちに振る舞いキャッシュで支払う。さらには競走馬を何頭も所有する。


そんな私生活を見ていて、何とも感じなかったのかという思いが強いだろうと思います。とくに組合の関係者とくに執行部・幹部は何も気付かなかったのでしょうか。


ところが、これまでの起きた同類の事件もまた似たような状況でした。中には幹部とグルになってというのもありましたが、たいていは単独犯行でした。


それも多くが「えっ?あの人が」とか、「あの大人しい人が」あるいは「あの真面目そうな人が」と感想を述べていました。


おそらく最初は小さな金額から始まっていったのだと思います。それがたまたまバレることなくうまくいってしまった、そのことが引き金でだんだんエスカレートしていき、止まらなくなってしまった。


しかも複数口座を現金(預金)が行き来してつじつま合わせをする、そういう極めて単純な手法でした。


たまたま幹部が交代して双方の口座を同時にチェックするということになり、行き詰まってしまったという何とも幼稚な話です。


もちろん犯罪を犯した女性は責められて当然です。しかし、10数年間も気付かずに放置してきた上層幹部の責任はもっと重いのではないかと私は考えます。


企業の中でも起こりうる犯罪です。初めは小さな不正や誤魔化しであっても、徐々に大きくなっていくことは色んな企業に見られることです。


億単位の話にならなくても、経費の誤魔化し、例えば領収書の改ざんや出張旅費精算・請求の不正などは、日常的に行われています。


ちりも積もれば山、あるいは蟻の穴から堤が崩れる。そうならないように、気を付けたいモノ。少なくとも今回のような、たった一人で永年に亘り経理を担当する、そんな愚は犯してはなりません。


ダブルチェックは企業経理の基本です。担当者の配置転換は不正を防ぐこともそうで、その背景には社員を守る、「犯罪者を出さない」という優しさがなくてはなりません。


社員を大切にする会社であれば、そんなことは自明の理、基本のキであることを今一度確認していきましょう。

« 今年のセミナーが始まりました | トップページ | 成人の日なんだな »

小さな会社のマネジメント」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 今年のセミナーが始まりました | トップページ | 成人の日なんだな »