MGのプログラムの中に、ビジネスパワー(BP)分析というセッションがあります。
2日間のセミナーでは、2日目の4期決算が終わって5期のゲームがスタートする前、昼休み前後に行うようになっています。
もっとも最近は、2日目の朝に1時間余りの講義が入ることが多く。その加減によって、ビジネスパワー分析を行う時間がないことも多いようです。
私のMG(CFMG)でも、できればやりたいと思うのですが、時間的にタイトでやれないことがほとんどです。できればやりたいと思っているのですが。
このビジネスパワー分析は、10項目のビジネスパワーについて自己評価・採点を行い、次いで同じ卓のメンバー全員で衆目評価を行います。
10項目の中には計数力(決算は早かったか)とか、決断力(意思決定は早かったか)、研究開発力(青チップは人より多かったか)など、経営(ゲーム)能力を評価するものが大半です。
ただ一つ最後の項目に互恵力というのがあり、そこでは行動姿勢が問われます。脳力開発でも学ぶところですが、自分だけよしの姿勢になっていないか、周りのメンバーをサポートしたかなどが問われます。
パワーがあって成績も上げていく、時には他を圧倒して自己資本を一気に伸ばす。それももちろん大切なことですが、それだけではない人間的側面が意識されているかどうか。
実際の会社の中でもそういうことがありませんでしょうか、例えば営業でも群を抜いて成績を上げ、毎回のように表彰を受けるトップセールス。
しかし、その人は果たして組織の中で必要な存在なのでしょうか。少なくともあなたにとっては一緒に仕事をしたい相手ですか、彼についていこうと思いますか?
成果主義をとる会社の場合、業績の評価が最優先されて、成績さえ良ければ多少のことは目をつぶるといったことはないでしょうか。
確かにその人は業績への多大な貢献をしているのでしょう、でもその人の下で次の人材は育っているのでしょうか。周囲が仕事のサポートを頼んでも、ほとんど無視してはいないでしょうか。
端的な話、その人がもし事故や病気で倒れたとしたら、誰かがそれをフォローできるのでしょうか。もし彼が管理職という立場だったら、完全に失格ではありませんか。
ビジネスパワー分析は、第4期のゲームを中心に内容を分析して評価をし、自分の足りないところに気付いていただきます。どんな不足を補い、どうすれば向上していけるかを自ら見つけ、やってみるのです。
時には自分では気付いていないことも指摘を受けます。耳が痛いこともあるやも知れません。とくに互恵力の部分では、ハッとするようなことがあります。
そこを素直に受け止められるか、根本的に自分を変えていかねばならないことに、気付かされることも。その言葉に耳を傾けるか否かで、明日(の自分)が変わるかも知れません。
かつて私の会社では、自社版のビジネスパワー分析シートを作成し、年2回の総合評価や査定の参考データとして使うようにしていました。
データとして使うことが目的ではなく、上でも書きましたように自分で気付かないことを周りから教えてもらうことが大事なのです。
分析シートは毎年微修正をして、常により良いものを目指しました。完璧なものにはなかなかなりませんが、評価し、同時に評価もされる人たちが一つでも気付いてくれることがあれば、と願っていました。
スキルという能力だけではない、人間力という側面も磨いていくことによって、人はさらに向上していくものと信じています。
あなたの会社でも、自社版ビジネスパワー分析シートを工夫してみませんか。
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