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判断・意思決定は誰がやるのか

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本日のブログコラムは、昨日に引き続いて今年の箱根駅伝についてです。ただ、切り口は「小さな会社のマネジメント」という、別の角度で書いていこうと思います。

 

事業でもそうですが、スタートダッシュの重要性は言うまでもありません。23チームが一斉スタートを切る箱根駅伝でも、スタート直後に走る位置取りがキーポイントになります。何しろ、スタートから当面はほぼ団子状態ですから。

 

陸上競技は平和で穏やかなスポーツだと思っていたら大間違いです。セパレートコースであるトラックの短距離走ならそうかも知れませんが、オープンコースあるいはロードレースは半ば格闘技です。

 

私も高校時代までトラックでは800mやマイル(4×400)リレーをやっていました。トラック途中からオープンコースになりますので、自分が走りやすい位置を確保するというのはけっこう大変です。

 

実は私の左脚には大きなスパイク傷跡が残っています。これは800mの競技中に、自分の前を走るランナーのスパイクで切られた跡です。痛さはゴールして初めて気付きました、何しろ血も流れていましたから。

 

マラソンや駅伝ではスパイクは履きませんが、前のランナーの脚に蹴られたり、隣のランナーと接触することは日常茶飯事です。スタートしてしばらくの集団の中では、それらも含めた駆け引きが行われます。

 

そんなスタート直後、まだ全部のチームが団子状態の一番後方でアクシデントが起きました。VTRではハッキリとはしないのですが、おそらく前や隣のランナーと接触したものと思われます。Photo

 

転倒したのは大東文化大学の選手、しかも足首を捻挫してしまったのでした。すぐに立ち上がって走り出したものの、見るからに痛々しく捻挫した脚をかばうような走りに変わっていました。

 

当然ながら集団からはみるみる後れていきます。必死の形相であとを追いますが、追いつけそうもないことはTVを見ていても明白でした。しかし、スタート直後だけに中継所まではまだ20kmもあるのです。

 

私は無理だなと思いました。負傷した脚をかばって走ると、大丈夫な脚の方まで痛めてしまう恐れもあります。捻挫の経験はありませんが、足の甲にヒビが入った時のことを思い出しました。

 

監督が止めるだろう、とも思いました。詳しいことはあとから知りましたが、大東大の監督は選手に「やめる」かどうかを聞き、選手は手を上げて走る意思を示したということでした。よって、行けるところまで走らせた。

 

この監督の判断の是非はどう思われますか、仕事に置き換えてみて自分ならどうするかを考えてみてもいいでしょう。ハッキリ言えば、選手に意思決定を任せたことに私は憤りを覚えます。選手はほぼ100%走ると言うはずです。

 

何しろ駅伝です、襷を次に継がなければならない大きな責任を背負っています。昨秋の社会人女子駅伝で、脚を痛めて這ってゴールにようやくたどり着いた選手が話題になりました。

 

そしてマスコミは、今回のTV放映の中でも選手を賞賛する、あるいはがんばれと激励する傾向が強かったように感じました。少なくとも「美談ではない」と私は意見します。私がもし監督だったら絶対に止めます。

 

現実に彼の怪我は完治に半年かかるそうですし、復帰にはさらに多くの時間を要するでしょう。企業のマネジメントは、目先ではなくその先を見据えなければならない。そうではないでしょうか。

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