無料ブログはココログ
2018年6月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

VAN研(ヴァンガード経営研究所)

フォト

« どんどんマイペースで進めることの害 | トップページ | キャッシュフローMGセミナー・神戸2018Vol.2 »

なぜこの会社は生き残れなかったのか。

これは最近の体験話ではありませんが、でもおそらく今でも見られることではないかと思います。実名は出すことができませんので、若干実話をアレンジしていることをお許し下さい。

 

ある日、とある機関からの依頼で、少し離れた町にある会社を訪問することになりました。ピーク時の売上高に比べて現在はおよそ半分に落ち込んでいて前期は赤字だったし、今期の見通しも良くない。

 

大胆な経営改革改善を進めていきたいので相談に乗って欲しい、他社で実行してうまくいった事例や、新たな経営戦略についてアドバイスをお願いしたいということでした。

 

たまたま繊維・アパレル関連の製造販売会社でしたので、ジャンルは違うものの元アパレルにいた私に声がかかったようでした。

 

その町はかつて繊維業で栄え、戦後一時は「ガチャマン景気」で夜の繁華街も賑わったそうですが、それも既に過去の話、今では企業の数も全盛期の数割に落ち込み、町全体も構造不況に沈んでいる状況でした。Photo_2

 

そんな一般的な知識・情報を頭に入れながら同社を訪問しました。事務所は工場と同じ敷地に2階建ての瀟洒な作りで、古ぼけた工場とは対照的に垢抜けた感じでした。

 

入り口の自動ドアが開いて「おはようございます」と入っていきましたが、殆どの方がパソコンの画面を見ておられて、私の方に視線をチラリと向けた方もすぐに画面の方に。いわゆる受付業務の方はいらっしゃらないようでした。

 

しばらく待っていると、お盆にお茶をのせた女性が現れこちらに近づいてくると、「いらっしゃいませ、少しお待ち下さい」と事務的にいうと、社員の方にお茶を配り始めました。

 

それが一通り終わってようやく私の方にやってこられました。でも「お待たせしました」でもなく、「いらっしゃいませ、ご用件をお伺いします」と。あららと思いましたが、ニコッとして「社長とお約束しているのですが」。

 

私を来客用(とおぼしき)椅子に案内するでもなく、「少々お待ち下さい」でもなく、無言のまま電話の内線ダイヤルをプッシュされたようです。そして二言、三言。そして自席へ戻ってパソコン操作。

 

なんとなく意気込みを削がれた感じでそのまま待つこと5分、つまり社長もしばらく社長室から出てこられなかったのです。ふと事務所の正面を見ましたら神棚があり、その右側に経営理念らしき額。

 

そこに書いてあった文字に、思わず吹き出してしまいそうになりました。達筆というか、おそらくどなたかに書いていただいたものでしょう、署名と紅い落款がありました。その書は黒々と『お客様第一主義』と。

 

やがて降りてこられた60代後半とおぼしき社長に、2階の社長室に招かれましたが、そこにも立派な額が。そこに書いてあった文字は『誠意』。そして名刺を交わした後、長々と独演を聞かされることになりました。

 

何の話って?そりゃぁ、過去の栄光の話に決まっているじゃないですか。

 

その後、その会社を二度と訪れることもなく(お声をかけていただいて機関には丁重にお断りして)、数年後その会社が地元の大手の会社に身売りされたことを、風の噂に聞きました。

 
ちなみに、私(ヴァンガード経営研究所)は、現在『お客様第一主義』よりも『社員とその家族(の幸せ)第一主義』経営を勧め、指導させていただいています。

« どんどんマイペースで進めることの害 | トップページ | キャッシュフローMGセミナー・神戸2018Vol.2 »

小さな会社のマネジメント」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/107188/66801545

この記事へのトラックバック一覧です: なぜこの会社は生き残れなかったのか。:

« どんどんマイペースで進めることの害 | トップページ | キャッシュフローMGセミナー・神戸2018Vol.2 »