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全部原価があなたの会社をダメにする(その6)

一応、このシリーズの最終回(のつもり)です。

 

これを書こうと思ったら、ある経済記事が目に入りました。その中身は別として、私がかつていた業界が何故ダメになったのかという記事でした。

 

その中にこんな注目の数行があったのです。その業界は約20年で市場規模が約2/3になっているそうです。それでもまだ10兆円市場なのですが。ところが生産数量は、何とほぼ倍増しているというのです。

 

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これは何を意味しているのでしょうか。一つ言えることは、この業界の販売商品の価格がずっと下がってきているのではないかということです。もっとも、半額以下になったのかといえば、全体としてはそこまでいってはいないでしょう。

 

そうなると考えられることは、コストダウンをするために大量生産を目指したということだろうかと、推測されるわけです。1千点作るよりも1万点、10万点を作ると1点あたりのコストは下がるという、全部原価(FC)の考えに基づくものです。(写真はイメージ「大量生産」です)

 

想像してみるに、この業界の売れ筋商品は多くのアイテムが価格ダウン傾向にあったということです。それに企業が対応してきた、しかしその方法は古典的な方法だった。

 

生産性を上げることによってコストダウンを図る、そのためにもっとも最適な方法は大量生産である。しかして、多品種を求められるという消費者の傾向に対しても、それなりの対応をしてきた、そういうことだったのだと思います。

 

結果はどうなったのでしょう。

 

多くの企業が、材料供給側から製品供給側まで、いわゆる川上から川下まで四苦八苦の状況に追い込まれています。そりゃあそうです、需要以上のものを作るわけですから、余ったものは不良在庫にしかなりません。

 

コストダウンをして表面的には儲かるように見えたのですが、実はそうとはならなかったという「見事な」実例です。この業界、その昔からずっとこのやり方でした、半世紀以上も。

 

ものが乏しい、商品があれば売れる時代にはそれで良かったのでしょうが、そんな時代はもうあり得ないのに、意識も昔のままだったというわけです。

 

あなたの会社、あなたの業界はどうなのでしょおう。全部原価で月次の試算表を作り、管理されているとしたら、それは「間違いだ」ということに気付いてほしいのです。素直な気持ちで「改めなければならない」と認めましょう。

 

そして正しい、経営の数字を経営者自らがつかめるようになっていただきたいのです。難しいことでは決してありません。「やる」と決めてやればいいのです。

 

経営者のあなたが手に負えなければ、社内のやれる人間に任せることです。あるいは、今すぐやれる人間を創る(育てる)ことです。

 

しくみとかシステムとかいうほど、難しい問題ではありません。コンピュータでプログラムを組むまでもありません。手計算でもできる「算数」の範疇です。

 

ぜひ、やってみましょう。それで会社は必ずもっと良くなります。

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