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今上天皇陛下の退位法案を想う

天皇陛下の退位を実現する特例法案が、今の通常国会で可決される見通しになりました。恒久法である、皇室典範の改正には時間的にも難しく至りませんでした。このことが、将来に禍根を残すことのないように願いたいものです。
 

この法案についての議論や評論の中で「生前退位」という言葉が出ていました、この言葉は誤りです。正しくは「譲位」です。この誤りは修正しておく方が佳いでしょう。
 

史上明らかになっている、天皇の譲位の最初は645年の皇極天皇です。これは乙巳の変(中大兄皇子が政敵であった蘇我入鹿を大極殿で暗殺した事件)が起こり、衝撃を受けられた天皇が退位し、弟の孝徳天皇に皇位を譲られたものです。
 

これ以降も多くの天皇が譲位されています。存在が疑問視される天皇も含めて125代ですが、その中で57代の天皇が譲位されていますから、割合はかなり多いのではないでしょうか。ちなみに最後の譲位は江戸後期の、119代光格天皇でした。
 

また今の皇室典範では、先の天皇が崩御された後に即日即位ですが、かつてはそうでもないことが何度かありました。古代には1年から数年、即位の儀が停滞していた例(天智天皇や持統天皇など)も見られます。
 

さて、今回の特例法案には、女性宮家等について速やかに検討するという付帯条項が付きましたが、女性宮家とは何でしょう。そもそも、宮家というのは?おそらく、現在宮家がいくつ存在するのかも知らない人が多いことと思います。
 

現在の宮家は6家です。宮家には天皇陛下、並びに皇太子殿下のご家族は含まれません。すなわち、秋篠宮家、常陸宮家、三笠宮家、三笠宮寛仁親王家、桂宮家、高円宮家の6家です。この中の男系男子が、皇太子を含め皇位継承権を持つことになりますが、その数は7名、しかも4名は60歳超です。Photo
 

現行法では、女性皇族は天皇や皇族以外の男子と結婚されると皇族を離れることになり、今後皇族の数、宮家の数がどんどん減ってくことになるわけです。その現実問題に、なかなか手が打てない、アプローチされない、というのが現状です。
 

そこで成人された、あるいは婚姻された女性皇族も女性宮家を創設できるようにしよう、そういう意見が以前から出ていました。歴史上、女性皇太子はただお一人(阿倍内親王→孝謙天皇)いらっしゃいますが、女性宮家は存在していません。
 

また、皇位は男系男子に限るという規定についての議論ともからんでくるでしょう。すなわち、女系男子への皇位継承はどうなのか、女性天皇の即位はありなのかなど。歴史上男系女子の天皇即位はありますが、女系男子あるいは女系女子の天皇はいらっしゃいません。
 

しかしながら、将来共に天皇制度を維持していくのであれば、何かしら新しい方策を講じていかなければならないことは、素人でも分かります。万世一系などというつもりはありませんが、日本人の心の軸である天皇、その存在がさらに永く保持されることを望みます。

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