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「うまくいかない」時の経営計画書は不必要ですか

またまた「年度初め」に関わる話題です。

 

多くの会社が年度初めまでに経営計画を立てます。商工会議所や中小企業者の勉強会などでも、経営計画の重要性が語られ、計画を作ることによって企業の発展につながりますと教えられます。

 

昨今では、計画を作りためのコンピュータソフトまであるそうですが、多くの企業では業績、Photo_2 すなわち売上・利益計画を軸に、年間の重要政策や行動目標などが明記されます。

 

ところでこの経営計画ですが、年度の到達目標や経営の基本姿勢などを「戦略」といい、具体的な数値目標(月次や部門別、項目別の目標など)や、政策や行動の各項目のことを「戦術」と言います。

 

言い換えると、戦略は(今年度)企業として進むべき方向であり、戦術はそれを達成するための手段や方法、あるいは道具というわけです。この二つは常にセットです。

 
戦略のない戦術は糸が切れた凧のようなもので意味がありませんし、戦術なき戦略単なる夢、砂上の楼閣といった感じです。もちろん、両者は密接に関わっているわけで、それぞれが別々に存在するわけではありません。

 
皆さんの会社もきっと、経営計画を作られていることでしょう。経営計画書あるいは経営指針書など、名前を付けて社員さんにはもちろん、顧問税理士さんや取引銀行さんなどにもお渡しになる会社もあるでしょう。

 
ところでその経営計画は「うまくいく」計画書ですよね。何が言いたいか、計画はいざやってみると、「うまくいく」こともありますが、「うまくいかない」ことだってあります。そんなこと当たり前じゃないか、そうなんです。では、「うまくいかない」計画書はなぜないのでしょう。

 
そこで一部の企業では危機管理という言葉を使い、「うまくいかない」場合の対処法を準備しているそうです。それはそれでいいのですが、そもそも両方の計画書があってもいいのでは?

 
要するに、今どこでも作っておられる経営計画書あるいは経営指針書は、そこに示されている到達目標(戦略)を達成するため(だけ)の戦術が記されています。しかし、物事は常にうまくいくとは限らないのが常です。

 
やってみれば分かります。うまくいく時や成功する事柄もあれば、うまくいかない時も失敗する事柄もあるはずです。ならば、危機管理などという「まやかし」じみたものではなく、ハッキリとうまくいかない時には「こうするんだ」と明確に書いてはどうでしょう。

 
それも一つや二つの代替戦術だけでなく、思いつく限りの手段・方法を記しておけばどうでしょう。その場に及んで迷うこともないでしょう。長々と会議を開いて、侃々諤々と不毛な議論を繰り返す愚も犯さないでしょう。少なくともすぐに対応して、時間の余裕を生むことでしょう。

 
何になぜ? 全員に行き渡らなくても、経営者や経営幹部だけにでも「うまくいかない」時にのための経営計画書を、作成しておく意味はあるのではないですか。

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