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架空の空売上で作られた利益には意味がない

3月が始まってそろそろ1週間近い、今月が年度末という会社も多いと思うから、営業サイドはもちろん財務・総務サイドも決算を意識しながらの最終盤戦といったところだろう。

 

営業の立場から言えば、年度末に向けて今年度の当初目標を達成できるかできないか、それはまた部門や自身の評価にも直結する。余裕をもって最終月に突入できていればいいが、もう少し頑張らねばというなら気が気ではない。

 

そんな中で、良からぬ策略を考え実施しようとしてはいないだろうか。それは「空売り」という類の策略だ。大企業でも中小企業でも、多かれ少なかれやっているだろう。

 

親会社と子会社や関連会社間でも、少なからず見られる。メーカーなどでは、系列問屋への押しつけ売りなどもあるようだし、中には「商社売り」などという訳の分からぬものもある。

 

実は私も現役時代に悩まされたことだった。私の会社の場合には、親会社の部門からの押し付けだった。計画上はまだ数か月先の引き取り物件なのだが、期末に売り上げが足りPhoto ないからと、早めに伝票を切らしてくれというわけだ。

 

実際に物が動かないとまずいから、実際に陸送してくる。受け入れ側のこちらは、予期せぬことだから、倉庫のスペースを空けたりして大変だ。当然だがこちらの期末在庫は、計画より膨らむわけで、資金繰りにも少なからず影響がある。

 

もちろん、親会社としてはメリットも用意してくる。少し値引きをしてくれたり、支払いの手形サイトを当社の引き取り計画に合わせた日数で良いからと、甘い言葉を囁いてくる。

 

こちらは、販売子会社だから無下に断ることはできない。当然それを見越して、無理を言ってくるわけだ。

 

ところが、単独決算をしているから有効なだけで、グループで連結決算を採用していたら、子会社への売り買いは相殺されてしまうから意味がない。しかし、現場の担当者はそれを知らないこともある。

 

中には、「伝票だけ」を処理するといったとんでもないケースもある。物が動かないのは具合が悪いので、「預け」といった覚書まで交わして実行する。いずれにしても、作られた売り上げ、空売り上げであることには変わりがない。

 

そんな架空の数字を上乗せして、損益計算書が作られているとしたら、そんなものは経営管理や次への意思決定のベースとしては使えないだろうに。つまり、利益なんてものも作られた数字ってわけだ。

 

いったい、どれだけそういう数字が乗っかっているのか、外部のステークホルダーにはわかりようがない。そこで、キャッシュフロー計算書に意味が出てくる。「PLは意見、キャッシュは現実」の意味をしっかりかみしめたい。

 

さて、あなたの会社にはそんな訳の分からぬ架空の数字はないだろうね。

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