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平成の薩長土肥連合なるものにもの申す

ある本を読んで、その冒頭に書かれていた文字にただただ唖然とした。昨年3月頃、もう1年も前から、とんでもないイベント企画が進んでいたと言うことを知って。

 

イベントの名は『平成の薩長土肥連合』、明治維新150年(2018年)の記念イベントとして展開されているのだが、もちろんただの観光キャンペーンだから目くじらを立てることもないと通り過ぎてもいいのだが、なんでこんなタイトルなのだと引っかかってしまった。

 

薩長土肥、歴史に疎い人には分からぬかも知れないが、幕末に「雄藩」と呼ばれた4つの藩、すなわち薩摩藩、長州(正確には周防・長門)藩、土佐藩、肥前藩のことだ。この4藩が結束して「明治維新」を実現したのだと歴史には記してある。

 

歴史を正しく学ばなければならない、日本人として「国」を知るためには歴史を学ぶことだと、私も強く思っている。今の日本(人)に足りないものの一つが、歴史教育であるとも。

 

しかし繰り返すが、それは本当の正しい歴史すなわち真実でなければならない。正しい歴史とは何だ、我々はハッキリと問い直さねばならないはずだ。少なくとも一方からだけの観点から書かれた歴史は、正しい歴史とはいえまい。それは中韓を見れば明らかだ。

 

戦後教育が間違っていると叫ぶ人たちはたくさんいるが、実は日本の教育の誤りは「明治維新」とやらから始まっていると言っていい。というよりは、明治維新のとらえ方に問題があるのだ。

 

歴史は為政者の都合によっていかようにでも書かれ、書き換えられる。それを地でいってPhoto いるのが明治初年以降の日本の教育だ。それは薩長土肥、とりわけ長州に非常に都合よく作られ、語られ、教えられてきた。

 

しかし長州の「志士」たちは幕末に何をやったか、暗殺というテロ活動、シンパの公家を利用して作らせた偽勅の数々、あろうことか禁門の変では御所に大砲を撃ち込んで、孝明天皇から明確に「朝敵」とされたではないか。

 

やがて朝敵については「公式」には取り消されたが、実権を握って強引に行ったに過ぎない。そして偽の錦旗を作り、「官軍」と自称して、本来なら江戸城開城で戊辰戦争は終わっているのに、東北へ進軍し、そして越後で、会津で、庄内などで何をやったのか。

 

会津攻めなど、朝敵にさせられた過去の恨みを晴らすだけの戦いに過ぎなかった、という思いが東北人には根強い。会津若松市も、長岡市も、よくは知らないが「明治維新150年」を心から祝う気持ちにはなれないのではないか。

 

幕末の歴史を双方の記録から公平に眺め、きちっと追いかけていけば、「維新」などという名前は恥ずかしくて付けられまい。西郷がなにをやったか、大久保は、木戸は、岩倉は、伊藤は? 三井の大番頭とまであだ名(そう呼んだのは西郷だ)された井上(馨)はどうだ。

 
そんな中での『平成の薩長土肥連合』イベントだ。関連4県の知事が連携協定を作って、このイベントを活用した観光推進をやっているという。それに、時の総理大臣殿がしゃしゃり出て活性化を煽っている(未確認情報だが)とも。

 
その総理大臣は長州の出身、長州人としては9人目の総理大臣だ。越後は田中角栄という傑物を総理大臣として出したが、会津は一人も総理を出していない。なぜか、人物がいなかったわけではない。戦前は薩長土肥、とりわけ長州閥が押さえつけてきたからだ。

 
なのに、『平成の薩長土肥連合』なる恥知らずな名称をつけてはしゃいでいる。越後や、会津や、東北人の心を慮ったら、こんな名前は付けられないはずだ。

 
恥知らずめ!

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