« 脳力開発は人間学であり行動科学です(114) | トップページ | 年賀状の準備を始めましょうかね »

瓜田に履を納(い)れず 李下に冠を正さず

ちょっと話題が下火になっているなと思ったらまた出ましたね、この話題、しかも2つの要素を取り混ぜして。すなわち、セイカツ費(政務活動費)の不正受給と、白紙領収書の問題。宮城県議会の議長でしたっけ? 上がやっていれば下もやっている、そう考えるのが普通Photo の庶民感覚でしょうね。

で、小さな会社に事を置き換えてみましょう。つまりは出張旅費や宿泊費、接待交際の食事代・呑み代などをごまかしてみたり、相手先から白紙領収書をもらって、自分の好きな金額を書いて現金を受け取るってことです。それを社長辺りが「率先して」やっていれば、部下もやっている。部下のやっていることに何も言えませんからね。

李下に冠を正さず、漢の時代の民謡「君子行」の中の一節(全部は結構長い)ですが、この前半部分は要するに周りの人から疑いを受けるようなことはしてはならぬ、ということです。上記のような不正はもってのほかですし、小さなことでも公私混同などは慎まなければなりません。

そういうことがまかり通っていることは、言い換えればそれを許す企業風土があるということであり、防ぐべきシステムもできていないということになります。その昔は、店頭で販売して受け取ったお金を「かご」に入れて、ちょっとした支払いなどもそこから行ったり、昼ご飯に店主がそこから食事代を持っていく、などということもありました。

今は、受け取ったお金はキチンとレジに入れたり会社の小金庫に入れますが、そこから勝手に持ち出してしまえば、昔のいい加減さを責めたり笑うことはできません。社長がやれば、部下はそれを見ていますから、やがて自分たちもやり始めます。

入出金の担当者を決めて、そこを通さなければ、しかも伝票を正しく書いて提出しなければできない。そういうルールと仕組みができていることは、当たり前でなければなりません。できていても、担当者が身内(社長の母や妻など)で、社長の分はズルズルになっているのでは話になりませんが。

むしろ、社長をはじめとして上位者に対しては、より厳しいくらいが丁度いいのです。使途を明らかにしなければ絶対に現金を渡さない、領収書を持ってこなければ全額を返してもらうくらいの厳しさで十分です。領収書も、こちらの宛先(社名)や金額を相手先の人が書いている(印刷してある)、名目も明示してあることが必須です。

また、これも当然のことですが、後処理はすぐに(当日あるいは翌日の内に)済ませることが大切です。社長がそれをいい加減にしていると、部下もまた出張精算などを経理担当者に急かされるまで、なかなかやらなくなるでしょう。一事が万事です。

以上のような当たり前のことが崩れてくると、会社全体の土台が次第に緩んできて、やがてほころびが広がってきて倒れることになりかねません。「このくらいはいいだろう」という感覚が、最もいけないのです。何もかも杓子定規にとは申しませんが、少なくとも小さな会社の社長は心していただきたいものです。

« 脳力開発は人間学であり行動科学です(114) | トップページ | 年賀状の準備を始めましょうかね »

小さな会社のマネジメント」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/107188/64528007

この記事へのトラックバック一覧です: 瓜田に履を納(い)れず 李下に冠を正さず:

« 脳力開発は人間学であり行動科学です(114) | トップページ | 年賀状の準備を始めましょうかね »