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独立を志向する「高齢化予備軍」人の方へ

高齢化と少子化という。しかし、この2つは全く別のものであることは言うまでもない。それなのに、例えば一般には「少子高齢化」という一括りで語られることが多いようだ。全く別の次元のレベルのものを、同じ土俵で語ろうとするからムリがあるなと思う。もっとも、ここでそのことを論じようとは思わない。

さて高齢者の方だが、実は私もあと半年足らずで統計上の「高齢者」に仲間入りする。しかしながら、まだまだ当分は現役を続けていくつもりである。今現在企業の中で、キャリアを磨いておられる方の中には、そのキャリアを退職後も活かしていきたいと考えている方が多いだろう。

私は定年のおよそ5年前に自らリタイアを申し出て、退社した翌日に独立し、今に至る個人事業を立ち上げた(実際に開業届を出したのは3ヶ月後)。おそらく現在現役でバリバリやPhoto っている人の中にも、リタイアしてすぐに個人事業を開業、あるいは法人を立ち上げる人がいるだろう。

思うことはいくつかあるだろうけど、その代表的なものは1つは今のキャリアをさらに活かしていけるだろうということ、2つ目はこれまで築いてきた仕事の人脈がプラスになるだろうということだ。どちらも間違ってはいない。

ただ、おそらくどちらも、特に後者の方で大きな壁を感じてしまうだろう。

まずキャリアの方だが、ごく特殊な技能や知識ならともかく、一般的なそれらは世の中に普通にあるものだから、飯の種として活かしていくには時間がかかるに違いない。私の場合は、現役時代に10年近く「二足のわらじ」を履いていた。すでに公開セミナーを主催し、他企業の研修を引き受け、時にはコンサルティングも頼まれていた。

つまりもう、10年近い別のキャリアを持っていたのだ。それから、人脈も会社の仕事とは別のネットワークをいくつか持っていた。というより、会社の中でのネットワーク人脈はほとんど捨ててしまうことにしたくらいだ。

独立を志向する人は、この人脈でつまずくことが多いようだ。つまり現在の仕事の人脈を当てにして、それをたどって「仕事にありつこう」とするようだが、その人脈は現在の名刺が生きていてこそ光を放つのだ。企業名や肩書き、その重みは現役の時にはさして感じないが、その名刺を使わなくなって初めて重さや価値を痛いほど感じるのだ。

新しい名刺に印刷した新しい社名、肩書きは(例えそれが代表と知り麻里薬であっても)、ほとんど光彩を放たず、当然に重みもないのだ。そのことに気付くまでに、時間を要してはならない。

現在のキャリアや人脈を捨てろとはいわない、がしかし、寄りかかり頼り切ってはならないということを、「先輩」として伝えておこう。幸い、昨今は「二足のわらじ」を容認してくれる企業も増えたという。もしそうなら、その条件を目一杯活用しよう。

それができなくても、会社とは離れたところに違うネットワークを作っておくことだ。そのネットワークに「独立しました」の案内を何枚送れるか、それが勝負の分かれ目になるだろう。せっかくのキャリアを活かしたければ、先を考えた助走をすぐに始めよう。

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