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健さんが愛してやまなかった駅が無くなる

増毛の話題です。といっても頭の毛のこと(ぞうもう)ではなく、「ましけ」駅のことです。もっとも、この駅の入場券はよく売れた時代もあったそうで、それは頭を気にする小父様方が買い求めたようです。無人駅ですが、今も管理駅である留萌駅や、増毛駅周辺の店売店で買えるそうです。

この増毛駅は、留萌本線の行き止まりの終着駅です。改正鉄道敷設法では、さらに石狩湾沿いに伸びて札幌までレールを敷く計画だったそうですが、人家も稀でヒグマの数の方が多そうな地域で、いつしか人の口にも上らなくなりました。

Photo 増毛駅が無人駅になったのはJR化後の90年代ですが、私が訪れた70年代にはまだ貨物列車もやってきていましたし、準急や急行列車もあり、多くの駅員が常駐していました。そのJR北海道は、留萌から増毛までの区間を廃止するそうで、当期運休が懸念される12月初旬にはレールがなくなります。

この駅を有名にしたのは高倉健さんです。映画「駅  STATION」(1981年)の舞台になったのは、まさにこの増毛駅でした。駅前の風待食堂で働いていた「すず子」が烏丸せつ子さんで、居酒屋「桐子」のママ・桐子が倍賞千恵子さんでした。

そんな駅もなくなってしまいます。何しろ廃止される区間は、100円稼ぐのに4500円かかるという超赤字路線。JR北海道の中でもワーストワンなのだそうです。それでなくても札幌近郊線以外は赤字に悩むJR北海道は、以前から廃止したくてたまりませんでした。

この3月のダイヤ改正では、北海道新幹線の開業というニュースで盛り上がりましたが、その裏では多くのローカル列車や閑散駅が廃止されました。そして、特急列車さえ削減の方向が示されているのです。一企業の力ではどうにもならない、確かに理はその通りです。

しかし鉄道利用者は、その多くが交通弱者です。小中学生や高校生、そして今や田舎では多数を占めるようになった高齢者たちです。しかもこれからどんどん高齢者の数は増え、車に乗りたくても乗れない方も増加していくでしょう。

バスはありますし、すでに列車の本数よりも多く走っています。街の中心部を走り、停留所の数も多いと中央の政治家や役人は言います。しかしこれとて、赤字状態であることには変わりなく、やがて本数削減から廃止に向かう可能性があります。

地方創生を叫ぶ大臣がいます。大臣の地元も同じような過疎化、限界集落化が進んでいます。地方をもっと活性化する、予算をたくさんつけると言っています。しかし実態は、また鉄路がなくなり、より過疎化に拍車がかかるのでしょう。

地方や末端の声はだんだん届かなくなる、それが現実の姿ですね。

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