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「利益が目的」になってはいけない

今日から一週間の遠征です。今回はあちこち動き回ることはなく、神戸に腰を落ち着けてコンサルティングやセミナーが連日続きます。出発前にブログをアップしておこうと思い、キーボードに向かっています。それにしても今朝は寒い、降り積もった雪が固く凍っている感じです。

 
さて、コンサルティングやセミナーを通じて、私は企業の利益について自分の体験や学びから得たことを伝えています。企業の栄養として、つまり企業継続のためには欠かせないものとして利益をとらえています。

T_img_0848 しかし、利益は必要条件ではありますが、十分条件ではありません。利益を追求することは大事なことですが、「利益が目的」になってはいけないと考えています。企業継続のための必要条件と書きましたが、では何のために、あるいは誰のために継続するのでしょうか。

また利益のためならなりふり構わず、社員にも『行け!進め!』と尻を叩き、徹底した成果主義こそ企業成長の要だとおっしゃる経営者、コンサルタントも少なくありません。

その昔、ある会社に商品の見積を依頼されて出したことがありました。その会社は、地域では名の知られたビッグな企業で、しかも全国的な組織の中でも非常に著名でした。「良い会社」と言われていましたので、私の会社としてもぜひ新規でお付き合いをしていただきたいと願ったのです。

見積もりを出して呼ばれて訪問しました。その際に社長から言われた言葉は、「今仕入れているところとほとんど同じ値段だ、もっと安くならないか」でした。さらに付加サービスとしていくつかの要求もありました。

アタマの中でしばらく考えて、私は「申し訳ありませんが」とお断りしました。要求を呑むことにはやぶさかではありませんでした。利益もゼロというわけではありません。売上高からいうとかなりの額が見込まれます。しかしお断りしました。

もしかしたら、この見積を使って現在の取引先の仕入価格を下げ、付加サービスを付けさせるつもりではないかと感じたのです。それでは、その会社に申し訳ありません。いえ、相見積もりが悪いなどとは言いません。私だって、そういう仕事のやり方もしていましたし、よりコストや費用を下げるのは、利益を生み出すには必要なことです。

でも、企業姿勢としてはどうなのでしょうか。つまり「良い会社」だというイメージとの、大きな落差を感じてしまったのです。その時の意思決定を、私は後悔していません、正しかったと信じています。

自社だけが良ければいい、というコンサルティングやセミナーはやりたくないな。今なお、そういう気持ちで自分の仕事に取り組んでいます。さて、そろそろ出かける最終準備です。

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