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あなたも風評「加害」者!

脳力開発・情勢判断学の提唱者、我が師・城野宏の講演や著書の中に、『浅草の火事』というのがあります。改めてこの内容を再読して、今回の大震災とくに放射能関連の風評被害について大いに考えさせられました。

城野先生の『浅草の火事』とは、浅草が火事で燃えていると聞くと、人の目はそこに集中してそれしか見えなく(見なく)なる。実は、燃えてる局面は(浅草の)ホンの一画で、浅草の大部分あるいは東京の他のところは燃えていない、これも事実だというものです。

燃える局面だけを見るのではなく、燃えていない局面もキチンと見なければならない。物事には必ず両面があり、両面とも事実だということを知っておかねばならないという教えです。これを「両面思考」といいます。

私たちはどうしても目立つ部分に視線や神経を向けてしまいますが、実は目立つ部分は少数あるいは特殊(性)の部分で、主流すなわち普遍(性)は目立たないのです。そしてそこにこそ、目を向けるべきなのです。

たとえば、この一両日野菜などの放射能汚染のニュースが伝わるだけで、スーパーで販売されているほうれん草が大量に売れ残っていました。汚染されたのは、 福島県や茨城県などのホンの一部の地域で、しかも露地物のほうれん草だけなのに、あたかも収穫されたほうれん草全部が汚染されていると、勝手に思い込んで しまいます。

あるいは当該地域で採れる野菜や果物、牛乳は全部汚染されていてダメだ、ということを前提にした思考・行動をとって しまいます。ちょっと落ち着いて考えれば、あるいは表示してある生産地を見れば、正しく判断できることなのですがねぇ。

これは今回の野菜ばかりではなく、福島県に他に地域のトラックの運転手が入りたがらないということにも見られる、思考・行動性向です。事実か否かは確認していませんが、相馬市や南相馬市には、大マスコミの人間ですら実はほとんど入ってきていない、という話も伝わっています。

懐中電灯や電池、 ティッシュペーパーやインスタントラーメンが店頭からなくなったのも、同様なことでしょう。人間の弱点と言っても良いかも知れませんが、大なり小なり私たちは無意識の内に、風評被害の加害者になっているのかも知れません。

30年前の城野宏の警告は、今にも通じるものとうなづいています。

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